【鬼滅の刃】人生ハードモードでも貴方の生存ルート追い求めます！【煉獄杏寿郎】

三十六話　父さんっていいな ページ38

大丈夫……
私の血鬼術なら治せる…！


「よろしくお願いします。
　あの……差し出がましいとは存じますが
　よろしければ炭十郎さんの治療を
　私にさせて頂けないでしょうか？」


「え？」


突然の申し出にやっぱり驚いてる。
けど、ここはなんとしても押し通す！


「私には病や怪我の有無がわかります。
　どうか……お任せください…！」


深々と頭を下げる私を見て
余計に皆さんは困惑しているようだ。

子供達はきょとんとしてるけど。


「じゃ、じゃあ……お願いします」


最終的には
根負けしてそう言ってもらえた。



＊ ＊ ＊



彼の治療は血鬼術をもってすれば
意外とすぐに解決した。

瑠火さんに負けず劣らずの
光の数だったけど、全てに鍼を打ったら
目に見えて身体が回復していく。


「Aお姉ちゃん、すごいね！
　その針…痛くないの？」


炭十郎さんから離れず
ぴったりくっついてる炭治郎がそう尋ねた。

隣には禰豆子ちゃんもいる。


二人ともお父さんのことが
よほど心配で大好きなんだね。


「これはね治療用の鍼灸針だから
　痛点を外して打てば痛くないし
　悪いところを治してくれるんだよ」


「かっこいい…！」


今のやりとりにふと…既視感を覚えた。


「……私もね、お父さんに同じことを
　聞いたことがあるんだ」


ほんと、ごく最近にね。

それなのに今は私が鍼灸医として
小さい子に偉そうに解説してる。


この数ヵ月は激動の日々だなぁ…


「お父さんもお医者さんなんだ！
　じゃあ、お母さんも？」


「うん…二人とも死んじゃったけど
　すごくかっこいいお医者さんだったの」


「Aお姉ちゃん…いいこいいこ」


私の悲しい感情を読み取ったのか
炭治郎がまた背中を撫でてくれた。

こやつ……天使か…？(確信)


もう…彼を私の知るキャラクターと
同一視するのはやめよう！


「炭ちゃん……ありがと」


「たんちゃん…？」


「うん、二人のこと
　炭ちゃんとねこちゃんって呼んでいい？」


呼び方を変えて何かが変わるもんじゃない。

だけど、読者目線でキャラの呼び方が
影響されてたときとの違いをはっきりしたい。


そして、単純にこの二人を
ちゃん付けで呼んで
親戚のおばちゃんのごとく甘やかしたい！


「うん、いいよ」


「ねこ…みー！」


禰豆子ちゃん…もとい、ねこちゃん
仔猫の真似してめっちゃ可愛い…！

この年齢だと、むしろ鬼化したときと
精神年齢が近い感じがする。



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊


続く

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