【鬼滅の刃】人生ハードモードでも貴方の生存ルート追い求めます！肆【煉獄杏寿郎】

百四十九話　岩柱と音柱と会話 ページ4

「まず、悲鳴嶼さん」


年功序列ってことで…最初に呼びかけると
悲鳴嶼さんが顔を上げる。


「ご無沙汰してます。
　お変わりはありませんか？」


「特別変わったことはない。
　嗚呼…あの小さな子供が大きくなったものだ」


悲鳴嶼さんが感慨深そうに涙を流した。

顔を合わせるのは
槇寿郎おじさまに連れられた初対面の
八歳のときだから実に八年ぶり。

いやあ〜子供の成長は早い！


「うちの愛犬たち可愛いですよ。
　今度連れてくるので撫でてください」


「それは楽しみだ」


猫派の悲鳴嶼さんだって
うちの子と触れ合えば犬派に鞍替えするかな？


あと、彼の過去について
最期のときに明かされる真実はともかく
もう一つ解きたい誤解がある。

いずれ探し人が見つかったら引き合わせよう…！


「続きまして、宇髄さん」


「なんだよ馬鹿ガキ」


「夜叉野かAと呼ばんか！派手な色男！
　頭から墨かけて地味な彩りにすんぞ！！」


このお兄さんたちほんとヤダ！！
地味にいじめてくる！


「んなことしたら派手に泣かすからな」


「宇髄さんのせいで話が脱線しましたが…」


「いやお前のせいだろ」


宇髄さんの不満の声を
わざとらしく咳払いしてかき消す。


「ぎ…冨岡さんの姉弟子に当たる
　真菰さんから少しうかがいましたが
　お元気そうでなによりです」


水の一門はつい名前呼びしちゃうけど
皆の前じゃちょっと恥ずかしいし
今後、義勇さんは冨岡さんと呼ぼう。


宇髄さんが兄弟を手にかけずに済み
四人の兄弟も里を出て
カタギとして生きてるのは小耳に挟んだ。

それは喜ばしいけど、
自分が宇髄家を滅ぼすべきだったのでは…と
彼が悩む描写があったはず。


「……その節は世話になったな。
　あんがとよ、ドチビ」


私の髪をぐしゃぐしゃにかき混ぜて
宇髄さんが派手に笑った。

超絶美人の奥方たちが三人もいるのだから
彼なら心配することは何もないか。

というか、髪型崩れた！


「つーか、いくつになったんだ？」


「十六です」


「それにしちゃあ……ちっせぇな、色々と」


どこ見て言ってんだ、コラァ！！

胸か？尻か？
ぐうの音も出ないわドチクショー！


「三者三様に華のある美人の奥方たちと
　比べられたらそりゃあ劣るでしょうな！」


イケメンはセクハラ発言も不問となるのが
世の理不尽というやつだ。

モテない男たちに謝れ！！
特に善ちゃんに謝るのだ！！



＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊


続く

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