五十四話 名も知らぬアホ ページ7
【目線なし】
一方、赤面して走り去る小さな背を見送り
天元はあごに手を当て
神妙な面持ちでしばし思考を巡らせた。
(隠れ里近くの秘湯に旅の途中に
偶然泊まったガキが俺の素性やらを熟知して
ましてや未来予知なんて派手にありえねぇ)
しかし、その助言は
あまりに重要かつ深刻な内容であって
聞かなかったことにできるものではない。
(確かに……あのクソ親父が考えそうな
胸糞わりぃことなんだよな…)
人知を越えたAの存在に
何から考えれば良いのか見失ってしまう。
それはさておいて──…
“可能でしたら他のご兄弟にも
お父上の謀略を秘密裏に教えて差し上げて
一人でも多く生き延びることを切に祈ります”
「地味かと思ったら、派手な奴じゃねーか!」
あの真剣な瞳の輝きを思い出して
天元は口の端をつり上げた。
* * *
その翌日──…
もう一度Aから話を聞こうと
天元はその秘湯を訪れたが
すでに彼女は狭霧山へ向かった後だった。
まるで狐に化かされたような心地だが
彼女から受けた言葉はけして忘れない。
一人、ひそかに覚悟を決める。
それから二年程して──…
Aの預言通りに父が兄弟同士で
殺し合いを企てるが、天元とその妻達と
彼から事前に話を聞いていた
残り四人の兄弟はそれぞれ逃亡を図った。
弟の一人は父の思想に傾倒していたため
説得を諦めて里へ残したが。
この手で兄弟を手にかけずに済んだこと…
妻たちとともに里を抜け出せたこと…
そして──…
四人の兄弟もそれぞれ忍から足を洗い
カタギの道に進むことができたこと…
それらを実現できたことにより
のちに再会することになる
名も知らぬその少女に天元は深く感謝した。
────アホな印象は揺るがないが。
**********
続く
原作を読んでお嫁さんたちを見て
「あ、さては宇髄さん…巨乳派だな」
って思いましたが、のちにファンブック見て
「尻派かよ!?」と勝手に裏切られました
そういや、遊郭編のオープニング
ほんとド派手で凄かったですね!
「なんだ…この夜の帝王感…」って
しょっぱなからハンパない
頼れる兄貴な魅力の煉獄さんとはまた違った
ちょい悪な兄貴感があります
次からはいよいよ水の一門編であります!
ここまでご閲覧ありがとうございます!!
五十五話 真菰いや、真菰さん→←五十三話 地味な助言を聞いて
ラッキー人物
煉獄杏寿郎 一目見ればそれだけで運気もテンションも体温も動悸も血圧も爆上がり!!死なない程度に盛り上がろう!
735人がお気に入り
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亜紀野ユキ(プロフ) - 広海さん» どうもです!! (2022年2月23日 9時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
広海 - とても面白いです!続きが気になります。頑張ってください! (2022年2月21日 14時) (レス) @page44 id: 07ce481f94 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - 茜さん» どうも!!!頑張ります(´ω`*) (2022年2月14日 20時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
茜(プロフ) - 楽しみに読んでいます!実に最高ですね(笑)体調崩さないよう応援してます✨ (2022年2月14日 19時) (レス) id: 1b144ebba8 (このIDを非表示/違反報告)
亜紀野ユキ(プロフ) - みこちさん» 嬉しいデス!!忍たま良いですね(*´∇`*)私は水練の舳丸さん推しです (2022年2月12日 9時) (レス) id: 737b70383c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亜紀野ユキ | 作成日時:2021年11月26日 21時