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『杏菜、』
「ん？」
帰ってきたら、少しばかり寒くて、
自分の持ってきた羽織じゃ足りなくて、杏菜に尋ねる。
「風邪ひいた？」
『寒いの』
「薬飲んどこっか」
こっち、って言われて、ついていって、
素直に従うと、杏菜が笑う。
「かわいい」
『そーじゃない...』
口が回らなくなってきた、
「ふふ、これ飲んで、はい」
体温計まで渡されて、部屋に戻る。
「とりあえず、夕ご飯まで休んで？またくるから。お任せください」
『ん、』
着替えまでさせられて、ばっちりベットで防寒されて、
すぐに、落ちた。
「うん、結構高いの、今晩...そう、」
頭が、ぼーっとする。
杏菜の声が、聞こえる。
枕もとで話してるみたい。
部屋の中は暗い、
もう夜になったのかも。
「先生には言っておくね、待ってる」
電話してたんだ、
『...くるしい、』
「あ、起きたの？」
杏菜が、優しく話す。
「ちょっとね、熱が高いから、お兄ちゃんが迎えに来るって」
『そう...』
「しんどいでしょ？」
『ん、』
少し、雨に濡れたくらいじゃ風邪なんて引かないはずなのに、
どうしたんだろう、私。
思い当たったのは、天罰かな、
先生を好きになってしまったから、
それを、神様が許してくれないから。
普通に考えて、実るものじゃないし、
先生は、私みたいな子供なんて興味ない、
考えれば考えるほど、惨めな気持ちになる。
好きだ、って伝えられる日は、きっと一生来ないの、
神様、言っちゃだめってことでしょう？
これ以上近づいてはいけないってことでしょう？
分かってる、神様、
だけど、お願い、今だけは、
杏菜が先生に、帰ることを伝えに言ってる今だけは、
先生を想うことを、罪に問わないで。
叶うことがない思いだから、
今だけ、お願い、神様。
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あきんこ(プロフ) - ゆかりさん» 先生照れちゃいますよ(笑)いつも見ていただいて嬉しい限りです。 (2018年9月12日 17時) (
レス) id: 11450d0470 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり - 櫻井先生大好きです (2018年9月12日 10時) (レス) id: 8447f08366 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あきんこ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=akinko0125
作成日時：2018年9月5日 19時
