私がキラでも【デスノート】 (ページ20)

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18話　大学ページ20

夕食を食べ終わると、Aはお菓子棚からポテチを取り出した。
後ろから、太るよー！！なんて余計なことを言う妹の言葉を無視し、自分の部屋へと入っていく。

リュ「A、待ってたぜ」

「…」

リュ「カメラの数がわかったぞ。
一回しか言わないから、ちゃんと聞けよな」

リュークの声に耳を澄ませつつ、ソッとイスに腰かけたAは、勉強をする為のノートと教科書を、机の上に開いた。

リュ「ものすごい量のカメラだ。全部で64個もあった」

「！」

64個！？バカみたいなカメラの数に、Aは体が飛び跳ねそうになった。
…いくらキラの捜査とはいえ、日本警察がここまでするとは思えない。

(…Lだ。こんな事をするのは、きっとLしかいない)

リンゴ、リンゴー…と力なく呟くリュークを背に、Aはポテチの袋を開けた。

何事もなく、勉強などするものか。

その袋の中に、事前に仕込ませておいた小型テレビを見て、今日の事件を起こした犯罪者の名前を、デスノートにこっそり書いていく。

勉強している間に報道された犯罪者が死んだら、Aはその犯罪者の情報を得てないとして、向こう側から白と判断されるだろう。

この位置じゃ、カメラにバレるはずもない。
完璧な計画だ。

…こうして、ポテチの中にある小型テレビを確認しながら、Aは犯罪者を裁き続けた。

◆◆◆◆

監視されて5日が経ったある日、家中のカメラが取り外されていた。
疑いが晴れた。キラはLに勝ったのだ。

そしてまたいつもの日常に戻ったかと思えば、あっという間に大学受験の日が来てしまった。
Lのことで精一杯だったので、Aは受験勉強を何一つしていなかったが、問題はないだろうと余裕の笑みを浮かべて、月と共に試験会場へと向かう。

ちなみに月も、Aと同じ大学を受験することになっていた。

月「じゃあ、僕の席はこっちだから」

テスト中に寝るなよ？なんて笑った月は、自分の席へと向かっていく。
月とは席がかなり離れていたらしく、遠くの方に月の後頭部だけを確認することができた。

解答用紙が配られて、時間と共にテストが始まる。
周りがテストに集中する中、Aは余裕といった様子で、つまらなさそうに答えを書いていく。

その時だ。

試験監督「受験番号162番、ちゃんと座りなさい！」

後ろで、誰かを注意する声が聞こえた。