私がキラでも【デスノート】 (ページ15)

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13話　L ページ15

リュ「誰だコイツ？」

「さぁ…？」

『日本の皆さん、はじめまして。私は全世界の警察を動かせる唯一の人間、リンド・L・テイラー。
通称、Lです』

全世界の警察を動かせる、L…？
突然現れた男に不信感を抱きつつ、Aはテレビに釘付けになる。

『日本で相次ぐ、犯罪者を狙った連続殺人…。
これは絶対に許してはならない、史上最大の凶悪犯罪です』

「は？」

『よって私はこの指導者、俗に言われる"キラ"を、必ず捕まえます』

「は！？」

突然の宣戦布告に、Aは戸惑いと苛立ちを覚えた。
何事かと思いきや、ペラペラとキラのことを話し始め、その上、キラが…私が、連続殺人犯…？史上最大の凶悪犯罪？

ふざけるな。私は、ただΩを…弱い人を救っているだけなのに！！

「はぁあああ何コイツ！？何も知らないくせに！デスノートで殺しても証拠なんて残らないんだから！私を捕まえるなんて不可能なんだよ！」

リュ「ワハハ、そうカッカしなさんな」

Aの頭を撫でるリュークであったが、本人の耳にリュークの言葉は届かないようだ。
Aは歯軋りをたてながら、テレビに映る男を忌々しく眺め続けている。

『キラ、お前がどのような考えで、このような事をしているのか、大体想像はつく。大方、自分が神になった気持ちで人を殺しているのだろうな。
しかし、お前のしている事は"悪"だ』

「…へぇ、そう」

ペンを持ち、LIND.L.TAILOR と、デスノートに乱雑な文字で書く。

「あのさぁ…結局、勝ったほうが正義なんだよ。
私に逆らったらどうなるか、教えてあげる」

お前の死が全国に晒され、私が…キラという存在が世間に知れ渡るだろう。

ﾁｯﾁｯﾁｯ

そして世間は、正義のキラを受け入れる！

「36,37,38,39.....

40！」

Aがテレビに目を向けると、キラを煽った男は、途端に呻き声を上げ、苦しそうにもがき始める。
Aがその男の様子をジックリ眺めれば、男は数秒で息耐え、ピクリとも動かなくなってしまった。

「…ぷっ、ッあっははぁッ！バーカ！
私に逆らうからこーなるんだ！ざまぁみろ！」

リュ「良かったなぁA」

「うん！これで邪魔者は居なくなったよ！」

Aが歓喜の声をあげる。その横顔は本当に嬉しそうで、可愛らしいものであった。
喜んでいる理由はともあれ、可愛らしいなァとリュークが呑気に笑っていれば、プツンとテレビの画面が切り替わり、"L"と表示された画面が現れた。