大空に舞う白雪第２章 (ページ14)

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第62話　頼みごとページ14

貴「あの、ジョット？私たちはどこに向かっているのですか？」

ジ「まあ、もうつくから。」

さっきからずっとこの調子。

昨日黙って屋敷を出ていったことを怒っているのかしら…？

昨日土砂降りの中迎えに来てくれたジョットに優しく肩を抱かれながら、屋敷に着いた私たち。

帰ると少し怒られながらも笑顔で出迎えてもらって嬉しかったと同時に、心配をかけてしまったと罪悪感を感じた。

だからせめてものお詫びに今日は皆さんの手伝いをいつもの倍頑張り、身の回りのお世話をさせていただこうかと思っていた矢先にジョットに「出掛けるぞ!」と手を引かれて町に出てきていた。

ふと気がつくと、ジョットに繋がれている右手が見づらくなってきていることに気がついた。

お屋敷を出たのはまだお昼過ぎだったと思うけれど。

見上げて見てもお青空hが広がっている。

そこで気がついた。

日が落ちているのではない。

日が当たりにくい路地に来ているのだと。

こんなところに何のようがあるのだと思っていると一見の薄暗いお店に入った。

見渡してみると、不思議な物ばかりおいていた。

何かの金属や、蛇の脱け殻、何か動物の骸骨まである。

ジ「Aはあまりこういうのを怖がらないんだな？」

貴「お望み通りの展開にならなくて申し訳ないですわね。」

ジ「いや、むしろありがたいよ。これから会うやつも少し変り者だからな。」

貴「変り者?」

どういうことか聞こうとすると、

「変わり者とは酷い言われようじゃなあ。」

と奥から声が聞こえてきた。

「ワシはお前に頼みごとがあると聞いてわざわざ他の仕事をほっぽって出てきたと言うのに。」

長いマントのようなものを着て、首に何かの骸骨を連ねたネックレスを首にかけて出てきた彼にジョットは声をかけた。

ジ「いつもすまないな、タルボ。」

タ「いい。お前に急に頼まれることなんてとっくに慣れた。……して、頼みごととはその娘のことだな？」

続く