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日々は数ヶ月巡って７／７
誰も祝ってくれる人のいない誕生日になった
もちろん親戚は覚えてるわけもない
織姫と彦星 なんていうけど大我さんは現れる兆しもない
親戚の「出来の悪い娘さんね」なんて放たれたひと言が背中を押して
こっそり荷物をつめて街に出た
行くあてもなければ 大我さんのように手を差し伸べてくれる人もいないだろうけど
20歳だよ？もう大人になるから大丈夫だよね？なんて言い聞かせる
別に今更誰かに頼る気にもなれなくて
田舎でも住もう
全部忘れて 知らない場所でやり直そう
血迷ったわたしは新幹線のチケットなんてお財布に入れて
最後の記念に自分の好きだった街を見ておくことにした
あーそういえばこのコンビニよく行ってたな
うん 懐かしい
ここを曲がったらライブハウスがあって
恐る恐る曲がると
黄色のネオンに 1番好きだった場所が見えた
これも記念だしなって緩んで
ちょっと寄るだけ
あのときの空気を吸いに階段を降りる
久しぶりに感じる空気感に
まあすぐ帰るしって壁によりかかって
少し目を閉じた
ざわざわってし始めて
そろそろ始まるのかな
抜けにくいのも嫌だし
もう帰ろっかな
そんなとき
｢普段俺らってカバーはあんまりやらないんですけど、メンバーがどうしてもやりたいって言うんで
最初に1曲 お願いします｣
聞いたことあるような声に
立ち止まる
えっ 樹さん？
信じられない
でも
やっぱり樹さんで
思わず
そんな偶然あるの？
って声が出た
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♫ Mr.Children/Sign
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作者名：はむ | 作成日時：2022年8月14日 2時
