1話 ページ1
No,side
『当飛行機は、間も無く成田国際空港に到着致します。』
アメリカの「ジョン・F・ケネディ国際空港」を飛び立った飛行機は、間も無く成田国際空港に着こうとしていた。
『お荷物をお受け取り下さい。』
流れてくるキャリーケースを受け取り、外に出る1人の男。
通りかかったタクシーに手を挙げる。
『どちらまで?』
「東京駅まで。」
涼しい車内で、男は深呼吸をした。
『ご旅行ですか?』
「いいえ、帰って来たんです。」
「2年ぶりにアメリカからね。」
『それは大変な長旅で。』
「いえいえ、また日本で暮らせると思ったら全く苦では無くて。」
『そうですか。』
「ここで結構。」
東京駅が見えたので、男は少し手前で降りた。
『ありがとうございました。』
男は駅内のお土産屋を探し、適当にカゴに入れる。
「これくらいでいっか。」
そして、近くのホテルに向かった。
『お名前をお願い致します。』
「藍沢Aです。」
『藍沢様ですね。お部屋は1417号室になります。』
キーを受け取り、エレベーターに乗り込む。
部屋に入り、ベットに寝転んだ。
「ふぅ、まだ16時か。」
ディナーまでまだ時間がある。
男は新しいスーツに着替え、先程買ったお土産を鞄に入れ部屋を出た。
「おっと、忘れ物。」
男はメガネケースからサングラスを取り出し掛けた。
「2年ぶりか。」
ホテルの前でタクシーを拾い乗り込んだ。
『どちらまで?』
「千代田区霞が関2丁目1番2号まで。」
『了解しました。』
これから会いに行く部下の驚いた顔を思い浮かべ、男は頰を緩ました。
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作者名:Autumn | 作成日時:2019年6月23日 16時