天内理子の親友【呪術廻戦】

さみしいよ ページ20

ガバッって勢いよく起き上がった

気絶してたなんでちーちゃんがやられて殴られたんだ

ぐるぐるぐるぐる

頭を殴られたのもあって考えがまとまらない

『っあ、理子ちゃん！』

そうだ、理子ちゃん探しに行かないと

渡したって言ってた男が出てきた建物にまだいるはず…！

ふらふらするし視界は回るし吐き気もすごいけど理子ちゃんのとこまで走った

来た時はきれいな場所だったのに、今は建物一個しか残ってない

だから迷わず進んだ、中に入った。階段折りて重い扉を開いたら

パチパチパチパチ

拍手喝采笑顔の人たち

そして真ん中にいるのは悟さんと傑さん、それと白い布を被った

『あ…うえ、り、りこ、ちゃん？』

だらんと落ちた私と同じ制服の袖に通っている大好きな手

いやだいやだ信じたくない

理子ちゃんの手をぎゅっと握った

でも握り返してくれない、冷たい、硬い、悲しい

手を握ってたら男と闘った記憶がよみがえってくる

ああ、そっか、理子ちゃん殺されたんだ

悲しい

さみしい

また一人

ねえ理子ちゃん寂しいよ私

だからまたさっきみたいに手を握ってよ

『ねえ理子ちゃん起きてよ、ねえ、ねえ…』

悟さんが抱いている理子ちゃんをゆする

「ドッキリなのじゃー！！」って脅かそうとしてるんだよねそうだよね？

悟「おいガキ、天内はもう」

『嘘だ！！』

私の手がかすって顔を覆っていた布が落ちる

どこか遠くを見ている目をした理子ちゃんの表情が抜け落ちちゃったみたいに何も感じられない

『だって、周りの人こんなに幸せそうだよ！？

拍手もしてるんだよ！？人が死んでたらこんな顔はしない！』

理子ちゃんが死んだことで私の心は限界だった

私の大好きな理子ちゃんの死が望まれたものだなんてそんなことあるもんか！

現実逃避をすることで何とか保っていた理性がプツンと音を聞立てて切れた

『みんなみんな頭おかしいんだ！！なんで笑ってられるの！？

こんな人たちなんて、理子ちゃんの居ない毎日なんて

全部全部消えちゃえばいいんだ！！！』

願った。塵殺を

否定した。この世界を

そしたら呼んでないのにちーちゃんが出てきたんだ

私の願いをかなえるために

呪胎→←天上天下唯我独尊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す