レペゼン狼。 ページ16
「あんたらって、ずっと誰かを疑ってたけどさ……お互いを疑うような事はしてないよな？」
思えば、いつもそうだった。互いに同意する事はあっても、イルカがアネモネさんを疑う事はなかったし、アネモネさんの口からイルカの名前も出なかった。
「もしかしてこれ、人狼が二人いるやつじゃないのか？ 俺、あんまやった事ないから、そういうルールが本当にあるのかは知らないけどさ……」
アネモネさんとイルカが人狼なら、疑い合わなかった事にも納得が行くし、それに、二人がリードして、誰かを疑わせているようにも見えた。上級者だからだと思っていたが、お互いを庇っていたように見えなくもない。
「なかなか面白い発想だけど、それは違うね」
癖なのか何なのか、左手の人差し指を立てながらイルカは反論する。
「確かに、僕達二人が人狼だったとして、ルールをよく知らないサクライさんとくじらくんを、人狼は一人しかいないと騙す事なら可能かもしれないね。でも、オオガミくんがいたんだ」
オオガミはルールを知っているわけだから、人狼は一人だけという騙しは通用しない。更に言えばサクライさんだって、俺達に嘘をついていただけで、本当はルールを知っていたのだ。
「そもそも、人狼が二人いるなら、一人処刑された時点で僕達の勝ちになるよ？ 人狼と村人が同数になったら人狼の勝ちなんだから、サクライさんが処刑されて、２:２になった時点で僕らが勝ってないとおかしいよ」
俺はルールをあまり知らないが、人狼と村人の数が同数になったら人狼の勝ち、というのは、さっきもオオガミが言っていた気がする。
「それもそうか……でも、何で二人は庇い合ってるんだ？」
「……別に、あたし達は庇い合っては……」
「仲が良いからだよ。ねぇ？」
遮るようにしてアネモネさんに笑いかけたイルカに、アネモネさんは呆れたように視線をそらす。
「仲が良いって……何だよそれ、めっちゃ羨ましいじゃないか！！」
「心配しなくても、あんたが想像しているような関係では一切ないわよ」
アネモネさんははぁ……とため息をついた後、「それで、今回は誰に投票するのよ」と聞いた。
「ここで人狼を外せば、人狼の勝ちになっちゃうからね……」
「１:１の同数になるからだよな……でも、本当にこの中に人狼がいるのか？」
「あれ？ 自分が人狼って意見はどうしたの？」
面白がるようにイルカが言う。俺は仕方なく言い返した。
「俺は、人狼じゃないよ。お前ら二人のどっちかだろ？」
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くろーさぎ(プロフ) - みるくプリンさん» ありがとうございます……！！そう言って頂けると大変励みになります！閲覧ありがとうございます！(* > <)ﾍﾟｺﾘ (2019年8月10日 17時) (
レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
みるくプリン(プロフ) - こんにちは。面白くて一気読みしました！普段、恋愛系の作品しか読まないのですが、こういうのも良いですね。これからも頑張ってくださいっ(*´∀`) (2019年8月10日 17時) (レス) id: 7db76bcf0c (このIDを非表示/違反報告)
くろーさぎ(プロフ) - ランさん» コメントありがとうございます！！はい、更新頑張らせて頂きます！閲覧ありがとうございました！m(_ _)m (2019年7月2日 16時) (レス) id: 472ca3e356 (このIDを非表示/違反報告)
ラン(プロフ) - イベントの方から来ました。読ませてもらいましたが、人狼ゲームのお話はあまり読んだことがなかったのでとても面白いと感じました。更新楽しみにしています♪ (2019年7月2日 15時) (レス) id: 48cb23a0f9 (このIDを非表示/違反報告)
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