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トントンと俺から告げられた事実に彼女がとんでもないものを背負っていると分かった彼らはより一層空気を重くする。
……こうなってしまうのは予想がついていた。
俺も会議室でその様子を目の当たりにしたときはどうしたらいいのか焦ってしまったし、このまま彼女を守っていけるだろうかという不安も少なからずあった。
しかし彼女は我々の「盟友」となったのだから、我々は彼女を保護せねばならないのだ。
そのためには彼女の前でこのように不安がって空気を重くするようなことはしてはならない。
とは思ったが、この空気を打ち払う最もよい言葉が見つからない。
こういう時に上手く脳が働かないのを切に恨みたいと思う。
すると突然一筋の声が通る。
「要するにさ、俺たちが守ってやったらええってことやろ。ほんで、俺らが笑顔にしたったらええって、そんだけの話やんか。
グルッペン、そうと違う？」
ゆらりと笑って彼は、大先生は言った。
……やっぱり、コイツは侮れないな。
「その通りだ、大先生。
彼女は我々の頭脳の1つを担うことになるだろう。我々が正常に行動するためにも、頭脳を損傷されてはならない。彼女が傷ついているなら、我々が癒すべきだろう。
お前らは、分かってくれるやろ？」
また顔を見回す。
空気はいくらか軽くなっていて、大先生のお手柄だなと心の中でではあるが改めて彼に敬意を表した。
「あったりまえやん！ 皆もそうやろ？」
真っ先に声を発したゾムに続いて全員が賛同の言葉を口にする。
その光景は微かに気がかりだったことを溶かすように消していった。
俺は良い仲間を持てたものだと、信仰もない神へこの運命についてまた感謝を述べる。
そして、すっかり温くなってしまった食事を口へ放り込んだ。
……夕食には来てくれるだろうか。
そんなことを騒がしくなった食堂の中で一人思った。
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狛々(プロフ) - 美しい文章を見ることができてとても満たされました…！貴方様の細かな場面表現がとても好きです。どうかご無理なさらず、更新を心待ちにしております。 (2023年2月22日 15時) (
レス) @page25 id: 0c572bf162 (このIDを非表示/違反報告)
黒井 屑(プロフ) - 夢主ちゃんがドタイプなんです……！15歳？気にしない。(ロリコン) 貴方の作品がめちゃくちゃ好きです。応援してます。 (2020年2月14日 20時) (レス) id: 3248997e70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暁の園 | 作成日時：2019年11月2日 9時
