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「レン……?」
「お前は自分の事を馬鹿だとか無価値だとか思ってるかもしれないけどさ、案外そういう自己否定って当たらないもんなんだよなぁ。
 なーに、心配することなんてないっ! お前に文句言いに来た奴がいるなら俺が言い負かしてやるからなぁ! 俺のトークスキル舐めんなよぉ」


そういって彼は眩しいくらいの笑顔を見せた。
……レンの馬鹿、いっつも私に言い負かされてるくせに。


「……レンに頼るほど、私だって廃れてない」


もはやこうなったらどうにでもなってしまえ。それくらいの考えだった。
もしこれで私がつぶれてしまったとしたら、そのときはさっと死んでしまおう。

なーに、生きるか死ぬかの瀬戸際だろう。人間の本性は忘れていないさ。


「そうかぁ。じゃあ頑張るんだなぁ。俺は後方支援してやるぞぉ」


彼はまたにんまりと笑うと、ふらふらとした足取りでベッドへと戻った。
そして一言、「頑張れよなぁ」と呟くとカーテンを閉めてしまった。

……彼に無理をさせてしまっただろうか。
私がこんなに弱くなければ、彼はわざわざこちらまで来て話すことはなかったはずだ。
私は、また無力さを……

……否、それではいけない。そんなことを言ってはいけない。
彼の言葉はそれを望んでいないだろう。
彼に無理をさせてしまった分、私はこの状況を正常に過ごしきらなければいけないのだ。


「……よし」


頑張れ私と自分を激励する。
誰が来ようが私はそれによって死んではならないのだ。
生きて帰れと、まるで戦地に赴く兵士のような心持ちで私はそれを待っていた。

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暁の園(暁夢路)(プロフ) - みしろさん» い、今通知を見てビビり散らしております……か、感謝の極みであります……!! 読みやすいと言っていただけて安心しました、如何せん小生文体が堅くなってしまった人間でしたので(-_-;) コメントありがとうございます、頑張ります!! (2019年11月2日 7時) (レス) id: 2136db8e08 (このIDを非表示/違反報告)
みしろ - 回答パートも嫌味がなくて納得できるし、こんな考え方もあるんだ…!と素直に感心しました…これからも体調にお気を付けて頑張って下さい…!勝手ながら影からひっそり応援させていただきます (2019年11月2日 7時) (レス) id: 950f4c5674 (このIDを非表示/違反報告)
みしろ - 圧倒的な語彙力を感じました…とても読みやすくて頭にすんなり入ってくるので時間を忘れて熟読できました…! (2019年11月2日 7時) (レス) id: 950f4c5674 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:暁の園 | 作成日時:2019年5月14日 20時

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