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モジモジと答えるショッピ。
つまるところ…ふむ。
「憧れちゃった?」
shp「…ん」
短い返事をする彼に意地らしさを感じ、思わず口角が上がった。
「なぁショッピ」
shp「…な、なんや」
「その生徒ってこの人でしょ?」
パチン。指を鳴らして姿を変える。
長い銀髪に青紫の瞳、1日目に見せたそれっぽい笑みを見せたら一気に耳が赤くなった。
そうだよな、憧れてボード使い始めたのにその憧れ先が俺だったんだもんな。
「憧れてくれてありがとな〜」
shp「なんで言ってくれんかったんや！」
「エーミール様とかチーノは知ってたけど」
shp「あの2人が教えてくれるわけないやろ！事件以降全く交流ないんやぞ！！」
普段のクールさはどこへやら。テンパっているショッピは俺の肩を勢いよく揺らす。
意地悪、もっと早く教えてや、恥ずかしいやろ！珍しくテンションの高い彼は見ていてとても面白かった。
「あ、それならコサージュもまだ持ってるの?」
あの会場にいた観客全員に渡したささやかな贈り物。尋ねてみたが彼は唇をキュッと結び、何も言わないというような態度を見せてくる。
もしや拗ねちゃったのだろうか。そんな所もレアに感じクフと笑いながら確かめる。
「どうなの?」
shp「……保存魔法かけて部屋に飾っとる…」
今度は頬を膨らませた。
なんだか一つ一つの行動に可愛いって思ってしまう自分がいる。多分一昨日の笑顔のせいなんだろうけど。
「ありがとう。飾ってもらえるって嬉しいものだね」
へへ、と声を出すと着ていた上着を口元まで深く上げながら、彼は目線の場所を安定させようときょろきょろ動かしていた。
shp「あれってさ、俺も作れるん？」
「え」
shp「気になっただけ」
もしや主人公に渡そうとしているのだろうか。未だに好感度が低いままだが、やはりゲームだからこそ起きてしまうのかもしれない。
(ここで嘘言って俺との交流に溝ができるのはまずい…致し方ない、教えるか)
いいよ、といって近くにあった紙に魔法陣を焼き付けた。
「中心に植物魔法をおいて、その周りに重力魔法、操作魔法、保存魔法…これは一時的な鮮度を保つだけのタイプね。それを順に刻ませてる」
shp「八大元素は入れてないんやな…。ありがと」
「ショッピはどんなの作るんだろうな」
楽しみ、と不安を忘れるように言えば彼はまあ楽しみにしててや、と笑った。
(あれ、ルナに渡すんだよな…？)
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作者名：あんべべ | 作成日時：2021年10月9日 16時
