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いったい今の発言は何重の意味になっているのだろう。
そりゃあ、前世は就活生にまではなってたから労働環境や福利厚生の大切さはよくわかってるし。
それにこの世界で対策や計画を練るのは、中々に楽しいことだと感じるようになってきたわけで。
「執行人。貴方は捕まったら死罪確定でしょう。…でも、元を辿ればあなたも被害者だ。ずっと悲しいお話のままで人生を終わらすなんて…せめて誇らしく綺麗で終わりたいじゃないですか」
執行人へ微笑む。
「執行人……いや、トウヒ・スノー。ゼペル・Aに雇われませんか？」
頬に涙が伝う。
そして彼女は微笑んだ。
tou「………喜んで」
話はまとまった。
ならば次のフェーズへと移行だ。
「トウヒ、全然知らない誰かに変装してくれませんか?」
Tou「それは構いませんが…私のままで死んだふりすればいいのではないですか?」
「そしたら人生の再スタートができません。執行人の正体がトウヒだってことは、俺と配下の1人しか知らないですし」
お願いしますと言えばらトウヒはかしこまりましたと了承してくれた。
「結界が消えると同時に炎も消してもらう手筈になってます。その前にトウヒが誰かに変装してそのままコピーを作りましょう」
tou「コピー、ですか?」
「ええ。その変装コピーと俺が戦うふりして倒せば、その顔と見た目で誰なのかを特定するでしょう?」
tou「確かに。変装した状態で複製した場合、変装前の姿に戻ることはないですからね」
「そゆことです。トウヒ、今までの仕事の中に行方不明にした貴族はいたりしますか？」
お任せを。そう言ってトウヒは、しゅるりと全く別の姿へ変えた。
俺はサクッとその姿のコピーを作り、これから行う戦闘の流れを打ち込んでいく。
「あとは…気配を消してここから北にある塔へ向かって。例の配下が避難場所を作ってくれてるから」
tou「かしこまりました。A様、ご武運を」
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作者名：あんべべ | 作成日時：2021年10月9日 16時
