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md「……おさまっ…た…?」
不思議な感覚が落ち着き、自分の両手をみる。どことなくいつもと違う気がする。
co「すぐに定着したっぽいね。流石はゼペルの闇魔力」
よかったよかった〜。と笑うコンタミにミドリは最大の警戒をしながら振り返る。
彼はどうやら手袋を外していたようで、鱗の見える手の指先には青色ではなく黒に塗られた爪がひとつだけ見えた。
md「…何したの?」
co「ミッドーにとっては良いことだよ?なんせゼペルさんの闇を完全に受け入れられる魔力回路にしたんだから」
md「…Aさんの?」
そうだよぉと黒い目を見せて笑うコンタミ。
ミドリは詳細を聞こうとするが、このタイミングでラッダァが戻ってきてしまった。
ra「ねぇピクトさんいなかったんだけど……ってコンちゃん来てたんだ」
co「ミッドーが困ってたから応援してたよ〜。ほら、今ならきっといけるよミッドー!」
さっきの邪悪さはどこへやら。ニコニコ顔のコンタミは急かすようにミドリの電子盤をちょんちょんと指差す。
md「……」
さっきまで現代の魔法式ですら解くのに苦労したというのに旧式なんて。
そう思いながらミドリは画面に目をやった。
md「あれ?」
全てわかる。どことどこが繋がっておりコマンドの位置がどこにあるのか。この部分ではどんな力があるのか。
大枠も細かい枠も…先ほどの戦いがウソのように隅から隅まで理解できる。
md(これが……これがAさんから貰っていた本当の力…?)
ミドリはコンタミが言ったことを半ば信じていなかった。彼方は悪魔…しかもかなり上位に位置する種族となればなお回路を変えたの一言は信じ難いものであった。
しかしどうだろう、魔法式への侵入コードもその後に流す一連のソースコードも頭の中に浮かび上がってくるではないか!
md(しばらくAさんを信用しきれなかった疑念も、ラダオくんへの恐怖も何もない……これなら)
確たる自信を手にしたミドリは手を広げキーボードに似た打鍵盤を出現させる。
そして彼は目にも止まらぬ速さで心鳴深淵に現れた魔法式へと侵入を果たしていった。
ra「み、ミドリ…⁉︎」
co「すごいすご〜い!頑張れ〜」
カタカタと打鍵音が響く中、ターン!と一際大きな音が鳴る。
首元には鈴蘭の紋章が描かれ、キラキラと輝く瞳の星を黒と緑で染め上げメカニックはこう言った。
md「唯一魔法___________
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書籍姫(プロフ) - 一年編お疲れ様でした!mdさん達のデレが心臓へダイレクトアタックでした!これからも応援させて下さい!! (9月3日 12時) (レス) @page38 id: e3ea7725f8 (このIDを非表示/違反報告)
むぬま - 一年編おつかれさまでした!ゼペルくんやオリキャラ達の絡みがとても愛おしいです!2年生編も頑張って下さい!!! (9月2日 10時) (レス) @page38 id: fe180e4a88 (このIDを非表示/違反報告)
TAKA゜ - 個人的にはあんべべさんのオリキャラ達と主人公との絡みが凄く好きです。みんな可愛すぎて読む時いつも癒やされてます!これからも応援してます! (9月1日 21時) (レス) id: 7bbeb29f8c (このIDを非表示/違反報告)
TAKA゜ - 一年編お疲れ様です!更新されるたびにいつも声をあげてしまうほど好きな作品で、何回も最初から読み直してしまいます。好きなシーンは戦闘中のキャラ達の覚醒シーンや主人公の言いたいことをズバッとかっこよく、そして気持ちよく言ってくれるシーンが大好きです! (9月1日 21時) (レス) @page38 id: 7bbeb29f8c (このIDを非表示/違反報告)
モモモ(プロフ) - このボリュームで1年編とは、、、まだまだ楽しめそうで嬉しいです!私の好きなシーンは推しが覚醒したところと、主人公達の戦闘シーンです!2年編も楽しみにしてます!無理のないペースで頑張って下さい。 (9月1日 19時) (レス) @page38 id: de8d799915 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あんべべ | 作成日時:2023年6月21日 18時