恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だⅡ【男主】 (ページ37)

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ra「し、試合終了！勝者…あ、ちょっと⁉︎」

担任の慌てる声と観客たちの歓声が頭を殴ってくる。
うるさい…試合前はたいして気にしないでいれたのに

(うぜぇ…)

なんなんだこの嫌な感覚は。
吐き気と頭痛…そこにやけどと怪我2つが合わさって俺が俺でなくなりそうなほど意識の混濁が激しい。
別の属性魔法を使い続けた結果?…んなわけ。

pi(こっち来て)

久々にピクトハウスを見た。彼が俺を呼んでいる。
周りには気にしている人もいない…俺にしか見えてないのだろうか?
いや、どうでもいいか。

pi「お疲れ様……俺の講師室でいいや、一緒に行こ_________。」

なんて言ったのだろう？
ピクトが何か呟いているのを見ながら、俺は意識を飛ばした。

ーーーー

次に俺が目を覚ますと、見たことのない部屋にいた。

「…起きれん」

左肩と右腕がひたすらに痛い。ヒリヒリ、ジリジリ、ズキズキ3連コンボは俺も耐え難い。
しかし意識は先ほどよりも鮮明だ。戦い終わったあとの変な感じも無くなってる。

pi「大丈夫?20分弱で精神が回復するのはすごいね」

寝たままの俺を覗き込むようにピクトが顔を出してきた。視界の殆どがピクトの顔になる。

「でも…動けないです。あとだるさもやばくて」
pi「症状は通常通り…と。うん、それは仕方ないかな」

なにせ光属性に攻撃されちゃったんだもん、とピクトは苦笑しながら答えた。

pi「闇属性を主として扱う魔術士は、光属性を扱える者から魔力を含む攻撃を喰らうと心体全てにダメージが入るんだ。
しかも現代の魔術だと闇属性は絶対に許さないとされてるから、普通の回復魔法は効かないんだよね。魔法陣の作り的に」

だから試合中に回復できなかったのか。あの変な感覚も含めて全部納得した。

(でも厄介すぎるだろそれ)

通りでゼペルちゃそはゲームで主人公に倒されやすかったわけだ。
こんなタイミングで敗北の要因は知りたくなかった…ヤな感じ。

「…特待生も、前に俺の魔法を受けた際恐ろしいとかなんとか言ってました」
pi「え？光側は何も被害受けないよ。傷もすぐ治せるし。
光から闇への攻撃だけ、そうなる」

つまりアイツはただ闇で作った鳥ちゃんがいやだっただけかーい。
心の中で盛大なツッコミを入れといた。