恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だⅡ【男主】 (ページ21)

今日:3 hit、昨日:69 hit、合計:373,150 hit

・　Battle stage ページ21

予選開始時刻。
俺はBブロックの予選会場に来ていた。
このブロックは約40人の中から5人のみが本戦に出場できるルールとなっている。

(なんかピリピリしてる…)

そういった設定なのだろうけど、NPCたちはどこか張り詰めた空気を作り出していた。

ut「そこの美しい方、このバトルが終わった後によろしければ僕とお食事はいかがですか?」

身につけていたアクセサリーをいじっていると、何故かわからないがウツにナンパされた。
急にどうしたのだろう、もしや好みか。

(声出さないのに…)

結構ですと言いたいが、残念なことに今の俺は変装をしている謎の生徒。何か別の方法で断りを入れなければならない。

(あ、そうだ)

魔法で黄色いストックを生み出しくるりとコサージュを作る。
胸ポケットにさして微笑みを送れば、予想外だったのか驚いた表情を見せていた。

恐らく、こんな返しをして来る令嬢はいなかったのだろう。なんなら骨格的にも気づいてくれていたら有難い。

『これより、予選を開始します。参加生徒は結界内へとお進みください』

ウツのことは気にせず俺はスタコラサッサ、と結界の中へ入り中心を目指す。
大会の規定により魔法は試合開始時まで使用は禁じられており、参加者全員が地面に足をつけている。

(まぁ、これが重要なのだけども)

魔法使用が可能となるのは戦闘開始の鐘が鳴るとき。
そこで一気に予選を終わらせる。

『3____2______1_______』

ゼロ。鐘の音が学院に鳴り響く中で、青ブロックの結界内には轟音が響いた。
結界の全体に轟く落雷。地面にたどり着いた途端、網のように下に広がり立っているものを逃さない。

ほとんどの生徒が地面に流れた電気に感電したか雷の光もしくは音で気絶。
ちなみに感電と言っても通常の雷とは違いスタンガン程度の強さであるため、痺れたとしても命に別状はない。
まぁ医療テント送りになるだろうけど。

(それに)

ar「うっわ……みんな気絶してる…」
sha「なんや今の、慣れてなかったらやばかったな…」
kr「髪の毛焦げてないよね…⁉︎」
ut「…体ビリビリしとる…」

強い者はまぁ耐えれるように作ってある。
青ブロック、秒で予選通過者が決定した。