恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ【男主】 (ページ9)

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役員「続いて…特待生ルナ＝クラシアさん、お願いします」

ついにきた。
俺のことを高確率で破滅させちゃうとんでも主人公！

薄めの茶色の髪に光るように輝く黄色の瞳。闇魔法と同じく扱うのが難しい光魔法を扱える…類い稀なる才能の持ち主。
学院長自らがスカウトした子。

だからこそ自分強いと思ってるシャオロンからライバル視されたり、生徒会からスカウトもされる。しかしお決まりパターンのように、反感を買って貴族の面倒な人たちから嫌がらせを受ける。ちなみにそこに俺とは別の人たちだ。

一番最初に俺が関わるイベントはオリエンテーションでの実力調査試験。
このゲームは月毎にイベントも多く存在し、季節的なものや学習面のもの、キャラ個人個人にも親愛イベなるものが存在している。

プレイヤーからしたら、かなり多忙だったであろう。
ゲームシナリオ自体は2年生の冬、正確には3月までで、俺が生きるか死ぬかが別れる運命の日……もとい告白は日は2月後半。

ここまで生き抜いたら破滅は回避成功となる。
とは言っても、未プレイの俺はうっかりやらかすなんて事あり得るかもしれないが。

(危ないことはしない、絶対に)

"命を大事に"を第一優先に決めた所でルナの話が終わった。便乗して拍手をしておく。

次は生徒会長からの話。ゲームキャラの中で最高難易度。アプデがあっても変わらずトップの人気を博し続けていたというキャラクター。
…それはゲーム内でも変わらないらしい。

gr「新入生たちよ、まずは入学おめでとう。生徒会会長のグルッペン・フューラーだ」

恐るべき統治能力と魔法の技術力で2年生でありながら生徒会会長になった、これこそ本当のバケモン。
見た目から想像できない低い声は、ホールの中にいる生徒に圧と意欲という真反対に位置するものを同時に感じさせる。

この人がめちゃくちゃ人気だった理由がわかった気がする。充分痺れるキャラ設定に、カリスマ性の溢れる巧みな話し方や唆られる内容。面白いったらありゃしない。

さすが、最難易度master。プレイヤーがなんとしてでも攻略したくなる存在。

(でもライバル枠は俺…)

この人のルート入ったら最後、どっちになろうが死ぬ。容赦なく俺を抹消するらしい、この生徒会長様。

(頼むルナこの人単独ルートだけは行くんじゃないぞ)