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lu「えーと、魔具！ですか？」
ルナは考える素振りの後、首を傾げながら言う。すると俺の目の前にはプチイベント成功と表示され、経験値が増えたという文が流れた。
kuro「正解。ちゃんと授業受けてくれてるんだね。ありがとう」
ピコンという効果音のあと、頭上に現れた彼の好感度メーターが32に上昇した。
(うわ…元の数値どれくらいだったんだろう)
プチイベントがあるなら当然、初期メンクリア後に遊べるはずの教師陣も並行して増えていくみたいだ。
というか、答えるだけで好感度増えるって…教師陣は意外とゲーム的には簡単なのかもしれない。問題の内容を逐一確認する手間はあるけれど。
kuro「それじゃあこの中で魔具がどんな役割をするか当てれる方はいますか?」
生徒たちでみんな予想大会が始まった。なんだか懐かしい。…こういうタイミングで俺は誰とも話せてなかったけど。
当然いまもひっそりと受けているためできるわけがなく。肩肘ついて待っていれば、ロボロが手を挙げた。
rb「先生、所持者の魔法の威力を抑える役割…ですか？」
kuro「すごい、マイナーな種類のはずなのによく知ってるね。大正解」
クロノアがパチパチと拍手する。そういえば、ロボロとショッピさ測定試験で担任の説明を聞いていた。抑制機能がマイナーなものだとは俺も初めて知ったけれど…。
kuro「魔具は自身の魔力から精製したアイテムのこと。効果を持たせるには、魔具技師による機能ごとの刻印が必要だよ。抑制だけじゃなくて、強化や拡散…自分ではできない操作のカバーもできる優れものだね」
作るのは大変だけど、と苦笑いするクロノア。俺が作った時はすんなりといけたのだが…なるほど。今回の授業は色々収穫がある。
lu「へぇ〜そういった機能が…。ロボロくんは見たことあるの？」
rb「ん、まあ。使ってる人が友達にいるんですよ」
好感度が20から22に上昇。
いや塩っぱいな。好感度最大値に対してこの増加量は鬼仕様すぎる。胸中に苦言を流していると、ルナ達がいる方から視線を感じた。誰だろうかと顔を向ける。
rb「…！」
(おや可愛い)
視線の送り主はロボロ。俺が見た途端に、前につけてる紙を少しめくって笑顔を1つ。
さりげない仕草なのだがやはり攻略対象。様になってる。…フォロワーさんが言っていた、プレイヤーの年上層に好かれているという理由に納得がいった。
kuro「次にあるレウ先生の授業で実演してくれるから、魔具の力はその時に確認してね」
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作者名：あんべべ | 作成日時：2021年9月14日 11時
