恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ【男主】 (ページ4)

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スタートスクールページ4

いよいよ待ちに待った入学式。
ピシッと制服とネクタイ代わりの黒リボンをつけていざ学院へと登校だ。

この魔法学院は、貴族も平民と呼ばれる人たちも関係なく試験に突破したら入学できる珍しいタイプの学校。
…でも貴族の方が多いのは確か。国内では有名校なのかここは。

「お母様、あの子もしかして…」
「ゼペルの家の者だ…初めて見た…」

(うーん…歩いてるだけでバレるらしい)

理由は不明だが、人の集まり場に出たことがないにも関わらず、俺の見た目は貴族の中で知られている。チクチク刺さる視線が痛い。

せめて執事長と一緒に来ればよかったか。荷物少なかったし、屋敷の維持とかお金の管理頼んでるから頼みづらかったのだが。

「ねぇ、あの瞳…本当にうちの学校来たんだ…」
「恐ろしい、見ているだけで呪われそう」

ヒソヒソ声で話しているふりして、バッチリ聞こえるボリュームの上級生が2人。本当に呪ってやろうか、魔法の中で呪い系が1番苦手だけど。

しかしまぁこの学院に滞在する4年間、この見た目差別とかdisはずっと続くだろうし気にしてられない。
頑張れ俺、辛い時は屋敷に帰省しよう。

「ええと…あったあった」

俺を避けてすっかり見やすくなったクラス一覧から自分の名前を探し出す。どうやら主人公は隣のクラスらしい。となると、試験を経て分けられる習熟度クラスで同じになるのか。

そう考えると、わざわざ交流する機会なんて無さそう。ゲームではなんでライバルの悪役令嬢になんてなったんだんだろう。

(光と闇は敵対するみたいな定番の流れか？)

そんなことを考えていれば、後ろから特大の悲鳴が上がった。アイドルのライブとかで聞くタイプの声色。
まさかと思い振り返るとそこには…

「攻略対象…」

7名の攻略対象…ここでは新入生組と称しとこう。彼らがこっちに歩いてきている。
すぐさま気配を消す魔法使って端に逃げた。

shp「…はあ、うるさいっすねぇ」
ut「えぇー？可愛い子たちにちやほやされて嬉しくないんか？あ、どうも〜」

淡い紫色の瞳の方が伯爵家の御子息ショッピ。確か、実は甘えたがり？気まぐれ黒猫…みたいな文ついてた。難易度ノーマル。

青い瞳の方が、学院を含むここら辺一帯を取り締まる警備隊隊長の御子息であるウツ。嘘に塗れたプレイボーイ…だっけか。この文章的に愛に飢えてるとかだろう。プレイボーイのあるある設定だしな。難易度はノーマル。