恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ Ⅺ【男主】 (ページ11)

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(このキャラでさえもそんな高くなるのか…)

厄介、この一言に尽きる。やはりルナも最高難易度への煤量は多くしているのだろう。
難易度イージーの同クラスが1学年時に必要な100を超えているのならば、やはり最高難易度もここまで上がってしまうようだ。
ルナとしてはこのイベントで100を迎えるつもりなのかもしれない。

「リリーさんとリーリエさんは、数少ないお知り合いですから。それにこうした時間にしか俺はお会いできませんし」
gr「そうだったか。それは邪魔をしてしまったな」

お気になさらず、とお辞儀をしても会長の視線は書類を向いたままだった。

An『う、うわァ…険悪デスわね』
『操られてるし仕方ない。それよりも』
An『なるほど。かしこまりました』

バスケットへ視線を流し、アンにそういえば！と話を展開してもらう。
俺はこんな状態で動いても不信感を持たれかねないため、アンの手腕に任せることにした。

An「コチラ!休憩後から販売開始するチョコです!よければ御試食いかがデスか?」

そう言って2人の前に見せたのは白とピンクの可愛らしい箱に入れられた4個入りのトリュフ。
あえてウワサを流さず、午後の客足を減らさないために用意した物である。

os「綺麗な出来ですね。せっかくですから______」
gr「いや、結構だ」

(なに…?)

グルッペンの発言に目を見開いた。
ここまで正面から、ましてや俺ではなくルナと交流のあるアンからの提案だったというのに断ってくるとは。
想定外、いやその返しが存在しないとまで思うほどだったというのに。

os「それは失礼やない?グルッペン」
gr「商品をわざわざ開封して一つ減らすのも悪いだろう。それとも…」

お前は食べるのか?
そう言った彼の瞳はまるで敵か味方か、この2択のみで判断しようとしていた。

os「まさか」

(…?)

2人の反応を見たニーアは慌てて説明を始める。

Ri「え、えと…商品のことは大丈夫です。私たち、会長様は甘い物がお好きだと聞いて用意したのですが…既に他のチョコを召し上がられていたのでしょうか?」
gr「まぁそれもあるが…先ほど教えてもらったんだ」

自分が思い美味しいと感じた幸せの後に別の物を食べると幸せが逃げる、とな。