恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ Ⅵ【男主】 (ページ49)

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Side return

スケアリージャックが近付き、生徒が皆浮き足立って来ている学院。突然ミドリくんから招集を受けた。
指定された教室に入ると見慣れた顔ぶれが。

kn「おぉ、ゾムも呼ばれたんか」

Aと交流のある人物…のうち1年の生徒会メンバーが各々席に座っていた。言葉に返しをしながら、後ろ側にいた大先生の隣を選ぶ。アイツが口を滑らさない為に。

ra「お、皆集まったね〜」
zm「なんで猿が?」
md「学年主任だからね」

俺が座ったのと同時に、教室へラッダァとミドリくんが魔法陣から現れた。
即座に遮音の結界が張られたことでAの事だと理解する。くる、と貰った金の指輪を撫でた。

md「…ゼペルさんから伝言」

前方の奴らが驚きの声をあげる。チラと隣を見れば大先生も驚きはせずとも表情の変化が。ショッピくんに関してはまず無事かどうかを緑くんに聞いている。

ra「伝言を伝えられるくらいには回復した…としか言えないかな。深くは事件の事もあって言えなくて」
shp「そう……ですか。すみません…」

ショッピくんは弱々しい反応のあと俯いた。少し暗い空気が流れる。
話の軌道を戻す為こほんと咳払いを1つ。

ra「お願い」
md「わかった。受け取ったのは___」

俺が戻ってきた時にたくさん話を聞きたいから、どうか気にせず日々の生活を楽しんでいて欲しい。

md「…だって」

部屋の空気がふわりと暖かくなる。とてもアイツらしい言伝だ、とここにいる全員が思っただろう。
フラワーフェスの時もそんなことを言ってたなとロボロは微笑んだ。

よし！とロボロは立ち上がる。

ro「気にしない…は無理やけど、とりあえずスケアリージャックを徹底的に楽しむぞ！！」
sha「せやな。ほんで大会もあるし！」

優勝結果は伝えられるよーとラッダァが言うと各々が反応を見せた。…ちなみに俺も例外ではない。

フラワーフェス同様、スケアリージャックでは魔法に関する大会が存在する。芸術面、スポーツ、戦闘能力など…幾つかの部門があり他の生徒会メンバーも思い思いに参加しているはず。

shp「結果って即日伝えられるんですか?」

先程まで暗い顔をしていたショッピくんは真剣な声色で尋ねる。
返答はゆるくできるよーの一言。

kn「ショッピやる気になったん?」
shp「ええ」

目ぇ覚めましたと言うショッピくんの目には闘志が宿っていた。