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食堂にて夕食が提供されるにはまだ時間があり、仕方なく生徒会寮へと戻った。
まだ大半が校舎に残っているようで"音"が少ない。
ni「お帰り」
生徒会寮の寮監である兄さんが玄関にある事務室から顔を出す。ただいまーと返すついでに、今誰が帰って来てるのか聞いてみた。
ni「相変わらず元気のないショッピくんと付き添いのチーノ……シャオロンとルナかな。あ、あとヒトランさんもさっき帰って来たで」
zm「ふーん。おっけ〜」
ありがとーと言って頼めそうな人の元へ向かう。
とはいえルナに気付かれてはならないため気配を消して歩いた。
深くは聞いて来なそうで、さらにうまく立ち回ってくれそうな人……となれば1人しかおらん。
と言うわけで。
zm「頼むヒトラン！」
ヒトランの部屋に入れてもらい、勢いよく頼んでみた。多分こういったお願いの仕方が効かない相手かもしれないが、適任はコイツしかいない。
線引きわかってて、去年も作業してて流れは一年のアイツらよりわかってる…まさに適任だ。
ht「……わかった」
驚いてヒトランの顔を見た。逆に目をパチパチとされる。
zm「ホンマにええの?」
ht「うん。その格好みたらまぁ大方予想ができるし。このタイミングならAのこと関わってるんでしょ?」
察しが良すぎて困る。俺がパーカーを着てないと地位や軍絡みの何かがあったと思われているのだろうか?
まぁそうやから何もいえないのが実際のとこ。
ht「そのかわり、真相がわかったら俺にも教えて」
zm「偶然その場に居合わせてたらな」
もちろんと笑うヒトランの瞳には、確かに犯人に対する復讐心のような…青のような赤のようなとりあえず荒れ狂う炎が見えた。
さすが東の国で恐れられただけあって、迫力がそんじょそこらの者とは違う。
zm「あ、ならついでに聞きたいんやけど。ヒトランとマンちゃんって少し早めに学院戻ってたよな?そん時のAどんな感じやった?」
少し悩んでからヒトランは思い出すように話し出した。
ht「体調は崩してたよ…俺とオスマンが戻る前からだと思う。本人は寝不足以外の症状は話してくれなかったけどね」
作業場の使用許諾書類見てもらったら理由にも記載してるし確認してみてと言われる。
zm「何か作ってたん?」
ht「うん。手持ち花火」
体調悪い中でなんちゅーもんを作ってんだあいつ。
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作者名：あんべべ | 作成日時：2021年12月1日 18時
