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ミドリくんの気づきと2つの映像によって、Aが中庭にあった闇元素と魔力を吸い取った上で魔法を暴発させたことが判明された。
ra「レイブンって月だけじゃなかったんだ…闇なら何処のでも食べちゃうんだ…」
うちの管理も厳重にしとこ…と濁った目でラッダァは呟く。なんともひっどい目である。
2人は慣れきっているようで推理を続けていた。
md「ミラードールの魔力を食べた時、Aさん吐きそうになってた。…もしかしたら純正は、純粋な闇しか体が受け付けないのかも」
人は誰しも体内の魔力を維持するため、空気中にある無属性の元素を取り込み魔力へと変換する。
勿論。火属性を主として扱うならば、炎元素をそのまま体内に取り込むことができ……むしろそっちの方がすぐ魔力へと変わるため効率がいい。
つまり、だ。
zm「体調が悪くなった時期を調べれば…」
ra「闇元素と闇属性の魔力が発生したタイミングもわかっちゃう⁉︎」
ナイスぅ！とテンションを上げるラッダァに対してまあねといつものペースで返すミドリくん。
少しだけ口角が上がっているような気も…しなくはない。
md「ていうか、今ここに人工的な闇元素が溢れてる事になるけど」
そうじゃんと頭を抱えるラッダァ。なんとも感情の振れ幅が広いことで。
kyo「あの悪魔が気付いてないなら完全に別のやつや。
もっとも、ゼペルさんをあそこまでさせるほどの闇元素を生み出すなんぞ…」
一回の魔法では不可能。例えそれが旧式の高等魔法、その上を行く極大魔法であろうと、発動の残り香として残る属性付の元素だけでは…。
ra「ゾム〜」
zm「…げっ」
嫌な予感を感じた。ニコニコと瞳の見えない笑いで猿はこちらへじわじわ近寄ってくる。
ra「ちょっとクラシアさんと話して来て?」
ほらやっぱり。
ra「あの子最近こそこそと調べてるじゃん。手伝うフリして情報盗ってきてよ」
壁へと追いやられ、逃げ道のない俺が断ることはできず。しぶしぶ了解と言った。
…特大のため息を添えて。
md「頑張れ〜」
kyo「ドンマイですゾムさん」
ra「あ、生徒会の仕事誰かに頼んできてよ〜?」
3人からそれぞれ言葉を投げられとりあえずチッスとだけ返した。同時には対処できん。
今回はここまでとなり俺は講師室を出ようとする。
zm「……あ、せや」
ra「なに？」
zm「俺にはその威圧効かんから気ぃつけや?」
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作者名：あんべべ | 作成日時：2021年12月1日 18時
