恋愛ゲームの悪役に転生。だが男だ Ⅵ【男主】 (ページ28)

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学院長もといトモは地面に降りる事なく中庭を見下ろしている。
すぐ後ろからは新たな足音が。

Pe「トモさん待って早い……ってええ！？これどういう状況！？ロボロは何で倒れてるの！？」

大急ぎで走ってきたであろう警備隊員ペイントがやはりこちらもスピーカーを喉に搭載しているかのような爆音を出した。

tm「あ、ロボロさん忘れてた」
Pe「忘れないで‼︎それと…色々を聞いていかないとダメかな?」

ペイントは辺りの惨状とトモが抱えるAを見て途端に冷静さを取り戻す。さすがは警備隊にて様々な事件を取り扱っているだけある…のだろう。

聞くという言葉に反応したルナが真っ先に報告を開始した。

lu「ゼペルさんがこの事件の犯人です!私が直した中庭を全く同じ状態へと戻して…そしてこちらに危害を加えてきました!
ましてやショッピくんには魔法弾で攻撃をしロボロくんを眠らせた…。私もなんど危ない目に…！」

あったか。それを言う前にバチリ、とルナの近くに落雷が落ちた。
とっさにショッピへと視線を向ければ怒りを露わにしてルナを睨みつけている。

shp「何言ってんすか。貴方がそもそも攻撃を仕掛けていなかったら、Aもあそこまでならんかった！」
lu「そんな事ないよ…!ずっとあの人の手には魔力が集まってた!いつ私たちを殺めるかわからなかったんだよ⁉︎……モヤだって集まったままで、、バケモノみたいになってたし…」
ra「へぇ、バケモノと思ってたんだ?」

突如トモの隣にラッダァが現れる。
来ることをわかっていたのか、スムーズにAをラッダァに渡すトモ。

tm「誰か寄越せばよかったんじゃない?」
ra「向かわせた2人が変なことに巻き込まれてね。俺が来たってわけ」

クラシアさん、と彼は普段とは違う冷たい声で呼んだ。恐怖を抱きながらもルナは何でしょうかと返す。

ra「君のその話はグチツボが聞いてくれるから。とりあえずトモさんとそこで待機しといてもらっていい?」
lu「ぜ、ゼペルさんをどうするつもりですか？」
ra「聞く権利があ「ラッダァさん?」……イエスボス。
はあ…一旦保護して手当てをしたのち、監視塔へ移送する」

じゃあ俺行くね。と怒りの籠った声を残してラッダァはまたどこかへと消えた。

次の日、学院では犯人はAと広がる。
しかし学院内での奇怪な事件が幕を閉じる事はなかった。