・ ページ26
ルナを含め4人が地面に膝をつく。
やはりレイブンの威力は凄まじいようだ。
ut「なんやこれ…⁉︎」
lu「身体が…重い…」
闇属性にはやや犯罪臭のする魔法が多いと過去に思った。実際その通りで、このようにプレッシャーをかけて相手の精神から屈させる事も可能である。
教師が来るまで時間がない。
ならば見るだけで心がゾワりと来る主人公だけはもう1発ほど喰らわしておくか。
死んでしまった中庭を進み、主人公の元へ近づいていく。
rb「Aダメや!」
ロボロが足にしがみついてきた。
先程の衝撃波もといプレッシャーで動けない筈なのに。なぜ動けているんだろうコイツは。
そしてなぜそんな小さな体にそんな大きな力があるんだ。うんともすんとも動かない。
「おい離せ!」
rb「嫌や!Aを犯罪者にしたくない‼︎」
「それはお前の勝手な意思だろう!」
rb「意思だろうがなんだろうが…大切な人が悪い道行こうとしたらそんなん止めるに決まっとるやろ‼︎」
凄まじい声量に耳がキーンとなる。
それと同時にショッピの笑顔の時のような拒否の感覚に襲われた。
「そんな言葉を俺に向けるな…」
rb「ちゃうよ、Aにだから向けるんやで」
「…はぁ」
こんな時でも俺はコイツに甘くなってしまうのか。
自分の意思の弱さに自嘲する。
どうも冷たい言葉をかける気にはなれない。
よくわからなくなっているこの心でもそうなるなら、これまでゲロ甘だったことが納得できる。
(……それでも、今ばかりは)
「悪いな。今は要らないんだよ」
左手から魔法陣を生み出し、ロボロへ強制睡眠の魔法をかけた。俺の名前を呼びながらゆっくりと倒れる。
意識を落としたロボロから足を引き抜き主人公へと足を進め直す。
(…嫌われただろうか?それは、多分辛いのかもしれない)
lu「ひ、、、⁉︎」
こいつにはプレッシャーが作用されているようで短い悲鳴をあげるが逃げ出すことはできない。
魔法陣を手のひらで作りだす。永遠に眠ってしまえるほどの睡眠に落としてしまおう。
そうすれば破滅フラグ自体が全て消え去るだろ。
lu「……ふふ」
主人公の怪しげな笑みと共に光属性の魔法陣が現れた。
避ける隙もなく、左胸を貫くひとつの一線。
「がっ…！？」
パリン！！ガラス製品が割れるような音が聞こえた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 866人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あんべべ | 作成日時：2021年12月1日 18時
