第3話。 ページ4
あれ？
家の電気がついてる。
家に着くと、いつもは真っ暗であまり家に帰っこないシンお兄ちゃんの部屋の明かりがついていた。
ガチャ…
私は物音を立てないように玄関のドアを開ける。
これもお兄ちゃん達をイラつかせないために習得した特技である。
知らない靴…。
私が靴を脱いでいるとこの家のものではない真っ白のスニーカーがきちんと並べられていた。
私がそう不思議に思っていると、
「あ、妹帰ってきた」
と、リビングからひょっこりと知った顔の男の人が顔をのぞかせた。
「ナツメさん…こんばんわ」
そう、この人は私が唯一知っているシンお兄ちゃんのお友達だ。
「どうも」
ナツメさんは私の挨拶に素っ気なく返事を返してリビングに戻った。
ナツメさん…
なんか苦手なんだよね。
ちょっとシンお兄ちゃんに性格似てるし。
「おい、こんな時間まで何してたんだよ？」
ナツメさんの声が聞こえたのか二階からシンお兄ちゃんが降りてきた。
「図書委員の仕事で…」
「は？お前、図書委員とかやってんの？」
お兄ちゃんはそう言って馬鹿にしたように笑った。
そっか、シン兄ちゃんは知らないんだ。
当たり前だよね、平気で半月くらい家を開ける不良だし。
「ま、お似合いじゃん？お前、根暗ブスだしな」
別になんて言われようともう慣れた。
いちいち最初みたいに傷つかないし、悩んだりもしない。
だって、それは凄く時間の無駄だっていうことに気づいたから。
「私、部屋に戻るね」
私はそう告げてお兄ちゃんの横を通り過ぎる。
「おい、てめぇ…」
「シン、曲できたぞ」
怖い形相で私の腕を掴んだお兄ちゃんの名を、タイミングよくナツメさんが読んだ
「すぐいく。お前、マジで覚えてろよ」
お兄ちゃんは私の耳元でそう言うと、強く私の肩を押した。
ドンッ
痛っ…
壁にぶつけた背中がジンジンする。
でも助かった…
もし、ナツメさんがいなかったら私…
きっと、もっと酷い目にあってた。
私は一安心しながら散らばったカバンの中身を集めて二階に上がった。
お兄ちゃん達がどこでイラついて、どこでスイッチが入るのかいまだにわからない。
反論しても怒るし、黙って無視しても怒る。
全然、理解できないよ。
こんなんだから私って嫌われてるのかな？
一体、どうしたら普通の家庭みたいに暴力のない平和な家族になれるのかな？
私がいる限りダメなの？
ねぇ、お兄ちゃん…
こうなってしまったのは全部、全部…私が悪いの？
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クロ - 久しぶりです！ 少し来れてなくて....更新してくれて嬉しいです感激で語彙力が (2019年8月18日 13時) (
レス) id: df4019f8a8 (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - えだまめさん» わぁ、えだまめさんお久しぶりです！！part2までどうもありがとうございます！！part3でも元気をもらえたら嬉しいです！またお待ちしてます！ (2019年6月4日 4時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
えだまめ(プロフ) - 二度目のコメント失礼致します…！お忙しい中part2更新お疲れ様でした！ドキドキの展開で完結まで楽しみです！part3も楽しみにしております！ (2019年6月4日 3時) (レス) id: 83643b9572 (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - 夜道さん» 夜道さん、コメントありがとうございます！part3はお兄ちゃんたちのことをメインで書いていこうと思うので最後まで見守っていただけると嬉しいです！ (2019年6月4日 3時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
まりあ(プロフ) - リリム@MEIKO廃さん» リリム様、コメントありがとうございます！すごく嬉しいお言葉感謝します！part3でまたお会い出来ることを楽しみにしています！ (2019年6月4日 3時) (レス) id: 3c107f3e51 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まりあ | 作成日時：2018年8月15日 23時
