☆ ページ12
街に行くためにはこの狼の耳を隠さないといけない。
最悪な案を避け続け、試行錯誤し約2、3時間。
さすがにもう最悪な案を避けるのは無理だと思えてきた私。
仕方ない...あの手段を使おう。
多分だがこっちに行ったはず...
私は森の中に入り、ただ勘で花畑を探した。
どうでもいい時は簡単に見つけたのに、こちらから求めると簡単に見つからない。
どこだどこだと探していると多分過去の私が流してあろう血の跡を見つけた。
『あった...！』
確実にここを辿れば花畑に近い場所へ着く。
私は迷子にならないよう印をつけながら血の跡を辿った。
『赤ずきん？』
目的地の花畑に着いたが、ヤツの姿が見当たらない。
そのため少し名前を呼んでみるが返事はおろか物音すらかえってこない。
まぁきっと早く来すぎたんだろうと思い、花畑の中へ入ってみる。
するとあんな危ないヤツがまた来るかもしれないと言うのに呑気に飛んでいる小鳥。
その様子を見に来る兎。
木にはリスがいた。
私は悪いことを想像しないように、一旦あの気持ちを忘れて地面へ寝っ転がる。
なんで殺されてる同じ種族がいるのにまだここを飛べているのか。
私には不思議でたまらなかった。
でも冷静に考えたら私も殺されかけてるのになんでまた会いに来てるのか。
私には分からなかった。
...まぁ確実に言えることは今ここにいる生き物は皆馬鹿なんだろう。
そんな呑気なことを考えながら青い空をしばらく眺めていると視界の端に憎いヤツの顔が現れた。
「お前馬鹿なん？」
昨日とは違い最初から低い声で話しかけられる。
もう私の前では赤ずきんでいることを辞めたようだ。
『知ってます。』
私だって出来ればこんな奴と会いたくないよ。
でも街に行くためにはその頭巾を借りなきゃいけない。
私は起き上がり、赤ずきんの方に向き直って、そのまま地面に頭をつける。
『その頭巾貸してください』
「...なんでやねん。」
『街に行きたいから。』
「そんなん耳切り落とせばええやん。」
赤ずきんはまたお決まりのナイフを出すと私に向けてくる。
でも昨日の私とは違い、それに怯まなかった。
なぜなら今日の私は殺される覚悟で来ているから。
『お願いします。』
もし一瞬の命拾いができたとして、ここで一生生きていくのは嫌だ。
元の世界に帰って、普通に生活したい。
「......」
私がもう一度頭を下げると赤ずきんは私の手首を掴む。
「...来て」
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華乃 - knさんが人魚姫、、、原作みたいに声奪われた場合のほうが王子様と上手くいくのでは？？（黙ってたら絶世の美女？？だし）rbrさんさらっとストーカーしてて恐怖を感じた(；ﾟДﾟ)曼荼羅comさんの話はいつも面白くて読んでて楽しいです！更新ありがとうこざいます！！ (2023年2月4日 19時) (
レス) id: 86218e5349 (このIDを非表示/違反報告)
曼荼羅com(プロフ) - 華乃さん» コメントありがとうございます。姫という語感に似合わずサイコさんですが...utは個人的に性格似てるなと思う子にしてますので楽しみにしててください。 (2023年2月3日 16時) (レス) id: f1f738d729 (このIDを非表示/違反報告)
華乃 - あーrbrさん親指姫は可愛すぎるんじゃ〜！！ウーツ姫（ut）もおる、、、めっちゃ出てくるの楽しみ。更新ありがとうございます！これからも頑張ってくださいm(_ _)m (2023年2月2日 21時) (レス) id: 86218e5349 (このIDを非表示/違反報告)
曼荼羅com(プロフ) - 天天さん» コメントありがとうございます。おっとここにもヤンデレさんが...ガーターにならないように気をつけます！ (2023年2月2日 8時) (レス) id: f1f738d729 (このIDを非表示/違反報告)
曼荼羅com(プロフ) - 何をするにも「ら」を言ってしまう人ですさん» コメントありがとうございます。サイコさん...？（すいません）なんの報告かわからんけど報告ありがとうございます！頑張れ〜⚑︎ (2023年2月2日 8時) (レス) id: f1f738d729 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：曼荼羅com | 作成日時：2023年1月29日 6時
