【カラ松派生】ブルーダイヤ

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開かれた門の奥には
真っ白な家(と呼んで
いいのか分からない建物)があり、
これまた開いた扉からは大きな
シャンデリアと大勢の人が見えた





カーラに貰った地図とスマホを
見返しても、場所はここになっている





『ウッソ…だろ、オイ…。聞いてない
　よ…カーラぁ…。』





思わず声が漏れ、顔が引きつる





こんなことならもっとオシャレして
くればよかった…などと考えてももう
遅い





意を決して一歩踏み出す



扉に近付いていく程、心臓がバクバク
と音を立てる





扉の前に立っているタキシード姿の男
の人が、ぎろりと私を睨んだ





「招待状はお持ちでしょうか。」


『あ、えっと、招待状は、持ってない、
　です…。』


「ではお引き取りください。」


『ま、待ってください！あの…えっと
　……これ！』





慌ててポケットを探り、カーラから
渡されたピアスを出す





それを見るなり男の人は驚いた顔をし、
易々と通してくれた





ピアスをポケットに戻しながら
エントランスホールに入る



広すぎるエントランスホールには長机
がたくさんあり、数え切れない程の
食べ物が乗っていた



それに、そこにいる人達もセレブや
大富豪と呼んでいいような人ばかり
だった





2階にも上がれるようなので、逃げる
ように大きな階段を上る



だが、上がったら上がったで





『おぅふ…。』





1階と同じような感じだった





『カーラ…どこぉ…ねぇ…』





小さい声でカーラを呼んでみるが、
周りの音に掻き消されてしまった





もうイヤだ 帰りたい カーラ殴る
ピアスぶん投げる



思わず泣きそうになってくる
16だってのに情けない





「ねぇ貴方どうしたの？誰か探してる
　の？」





顔を上げると、言い方は失礼だが
何ともけばけばしいオバさんが珍しい
ものを見るような目で私を見ていた





『あ…友達を、カーラって子を探して
　いるんですけど…。』


「あらぁカーラちゃん？カーラちゃん
　はここの息子さんよ。どこかにいる
　と思うんだけどねぇ…。」


『そ、そうですか。ありがとうござい
　ます。』





お礼を言って、そそくさとその場を
離れる



後ろから聞こえてくるのは





「なぁにあの子。カーラの友達です
　って。」


「ただの女の子じゃないの。全然ぱっと
　してないし。」





後ろ指をさす影口ばかり





(あぁ、私ってほんと場違い。)





誰もいないベランダに逃げ込み、1人
うなだれる



もう、泣いちゃおうかな…

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