白尾さん達の恋模様4【BL】 (ページ16)

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「学校じゃなければいいの？学校じゃなければ、先生も生徒も無くなるじゃんか。」
「...そう、だな。」
「...なら！」
「赤井。ちゃんと好きだよ。好きだから、もう少し、待ってくれ。」

その言葉だって何度も聞いた。
「もう少し」、「もう少し待って」、なんて、何度も。
...ずっと、待ってるのに。
手を繋ぐだけ。
頭を撫でるだけ。
触れるだけのキスをするだけ。
ハグもできない。
それ以上先にも進めない。
...あとどれだけ、待てばいいの？

「ぇっ、んっ...まて、あか...んんっ、やめ、んっ...ちょ、ぶるっ、く...っ」
「好き。大好き。...好きなの。愛してるの！
...なんでよ。なんで、叶ってるのに...。
なんで、叶わないの...。」

想いは通じているのに。
片想いじゃないはずなのに。
どうしてこの恋は、実らないんだろう。
互いに好きだと言えるのに。
互いの想いも分かっているのに。
...どうしてこんなに、近くて遠い？

触れられる距離にいるのに。
手に触れるのだって叶うのに。
君の最奥には、決して触れられない。

「愛してるの...。」

どうすれば、貴方と普通に、愛し合えるんだろう。
どうすれば...貴方と、恋人になれるんだろう。

...先生と生徒でさえなければ、叶った筈なのに。