手前に食わせる飯はあるけども【文スト】

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「おおおおお！俺は金が好きなんだよ！」

「じゃあ受け取ればいいのに」

「手前は莫迦か！
俺はそんな主義ねーってさっき言ったろ！」

「......お前、口の利き方は駄目なのに、性格は本気で美人な」

「そ！？」

顔を赤くし、一旦しゃがみ込んだ

あわぁ...可愛い奴

そしてチョロい

「そ、そそそそんなに褒めても何も出ねえ...ぞ！」

「今の一瞬で珈琲を淹れやがった...！」

「俺の特技だ」

一瞬で作ったから、雑になってたり...

俺は恐る恐る珈琲に口を付けた

「...ぶっ！！」

「どうだ？うめえだろ？」

「お前、何かの異能者か？」

「チゲえ！
普通に淹れただけだ！」

吐き出すほど美味かった

今まで飲んできた珈琲が泥水の様に思える

「...異能者じゃなかったらお前何なんだよ」

「フッ
唯の料理人さ、お客さん★」

今、俺の心臓が射抜かれた

初めての感覚

「そ...そうか
お、おう、美味い」

「お粗末」

...そういえば、俺は中也さんに言伝を預かってるんだった

「なぁ、昨日、中也さんがよ」

「...如何したんだよ」

「仕事で明日来れねえかもって言ってたな」

「ッ...そ、そうか
...何時くらいに仕事終わるんだ？」

「昼から夜遅くまでって」

「...嘘吐き」

「は？」

「い、否！なんでもねえ！」

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