【ヒプノシスマイク】1.社畜の私にはあんたらに構ってる暇はない

8曲目 ページ9

左馬刻side



｢あ〜イライラする！！｣

理鶯｢左馬刻、やり過ぎだ。反省した方がいい。｣

｢うるせえ！！｣



っクソが。なんで俺様があんな女にこんな苛立ってんだよ！




銃兎｢まだイライラしてんのか｣

｢チッ、お前らあの女の味方してんじゃねぇよなぁ？｣

銃兎｢味方敵の話をしてるんじゃない。か弱いのに胸倉を掴んだり、やり過ぎたと思わないのか？｣

｢……｣


確かに、あの一郎のダボの姉で俺様に言い返して来たとしても、あいつは女だ。



｢あーあー、俺様が悪かった。これでいいんだろ｣


銃兎｢はぁ…だが言い返すAもAだけどな…｣



｢…そういや、お前らなんであいつと知り合いなんだよ｣

こいつらとあのクソ女なんて接点が見つからねぇ。


銃兎｢俺はよく新宿の観音坂独歩とAを職質していたから、顔馴染みなんだよ｣

…それで顔馴染みって言われても嬉しくねぇだろうがよ。


理鶯｢小官は、前に倒れていたのを助けてやった。
手料理を出してやったら美味いと食べてくれたな。｣

｢手料理って、あれか…？｣

理鶯｢どれのことを言っているのか分からないが、小官の手料理だが？｣


まじか……あいつとんだ変人だな。

そう思っているのは俺だけじゃないようで、隣の銃兎も驚いた顔をしている。


銃兎｢理鶯の料理を美味しいなんて……｣

｢…だな。｣



理鶯は分かるが、なんで銃兎もあんな一郎のダボの姉と仲良くやってんだよ。あー女だって分かってても腹立つ。



銃兎｢なんだお前、Aが気になるのか？｣


は？何言ってんだこいつ。
そもそも女なんてクソばっかなのに、更にあいつは一郎の姉。



｢黙れ。今度そのイカれた冗談言ったら殺すぞ｣


銃兎｢ははっ、なら良かったさ｣

｢は？｣


なにが良かっただ？

意味が分からない俺を置いて銃兎はじゃあな。と出ていった。



｢理鶯、あいつ何が言いたかったんだ｣


理鶯に聞くと、ふむ。と一瞬考える様子をして一言。



理鶯｢なるほど、銃兎にも春ということか。｣


｢春って、あんな涙もないような奴がまさか……｣

理鶯｢そのまさかだな。｣


｢へぇ。あいつがなぁ…、おい理鶯、どこか痛むのか？｣

理鶯｢…いや、わからない｣

｢なんだそれ｣


気難しそうな顔をしていた理鶯に声を掛けるが気の抜けた返事しか返ってこない。



あんな奴の何処がいいんだか。
俺様には一生分からなくていいことでしかねぇ。




理鶯｢(なんだ、一瞬心臓が痛くなったような気がする。)｣

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