MISSING TWINs (ページ13)

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ⅩⅡ ページ13

「凄く緊張する」

「芹なら大丈夫だって！」

「しくったら俺が歌ってやるよ」

「いいねー。俺もマイク持っとこう」

「伊野尾くんも髙木くんもズルいです！僕も歌いたいー！」

「もともとコーラス頼んでるじゃん」

最近になってやっと馴染んできた大我くんが髙木くん達に意義を申し立てては却下されている。
大我くんとはまたの機会に２人だけで歌いたい。
何だか微笑ましい光景に、知れず緊張は解けていた。

「よしっ、やるぞ！」

「おうっ！」

本番前に気合いを入れて、私の曲のコールがされた。

ーーーーきゃあぁぁぁ！！！

『さぁ、showtime！』

たくさんの楽器を使ったこのナンバーは私が演奏した音より隠って聞こえにくい。
それでも、歌いたい。
私の大我くんへの想いを。

『今すぐ抱き締めたい
その無邪気な横顔
明日がまた、来るなんて
確実なんかじゃないから

二人で分け合おう
君の持つ苦しみ悲しみ
今はまだ、君の瞳に
僕の姿が映ってるから

一目で堕ちた甘いアマイ恋の罠
輝いた瞳に不恰好な『(honey smile)』
僕の事など知りもしない君の事を
想い続けて、時は悪戯に過ぎていくだけ

いつか(いつか)
君の(僕の)
隣で(隣で)
笑い合『えますか？(いたいよ)』
権力１つありもしない
無力でちっぽけな僕の
砂粒の『(願い)』

今すぐ抱き締めたい
その輝き放つ瞳に
今夜その瞳から
僕の事を消させはしない

誰より想ってる
強がりで臆病な君を
やっと２人重なった
細い細いcross road

いつか(いつか)
君が(僕の)
前から(隣から)
『(消えたとしても)』
きっと遠い遠い未来の
先まで忘れずいるだろう
不器用な笑顔を…

今すぐ抱き締めたい
その無邪気な横顔
明日がまた、来るなんて
確実なんかじゃないから

二人で分け合おう
君の持つ苦しみ悲しみ
今はまだ、君の瞳に
僕の姿が映『るから(ってるから)』

今すぐ抱き締めたい
その輝き放つ瞳に
今夜その瞳から
僕の事を消させはしない

誰より想ってる
怖がりで臆病な『(君を)』
やっと２人重なった
細い細いcross road

世界が巻き戻り、
２つ重なった『(cross road)』
いつか君と必ず巡り会うから
例え産まれ変わっても
君を想い続けよう…
cross road』

音が静まり、拍手が起こる。
決めのポーズを解いて、トークに入る為に小山くん達の居るステージに向かおうと歩を進めれば、

『あ、』

中丸くんの驚いた顔。
何だろうと振り返ると、強かに頭をぶつけた。