深澤とは名乗らない！-7-

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「…どういうこと。」

「ふっかは悪くねぇの。俺らを思って＿＿＿。」

「いいって照、俺がしっかり説明しなかったのが悪い笑」




辰哉は、言葉を選びながらも稜哉に真実を伝える。




「ちょっとね、まぁSnow Manで、いろいろあってさ。」

「……。」



「…ほらー、心配するでしょ？笑
嫌なの、俺がそういうの。ちょっと一人で整理したくてさ、Aにはちゃんと伝えてあるよ。
でもお前とか結依にちゃんと言わなかったって事は、Aの配慮だと思うんだよね。
そうしてって言ったわけじゃないんだけど…笑」



「…大丈夫なのかよ、9人。」

「大丈夫、解散とか、脱退とかそんな話じゃないし。ちょっといろいろタイミングが悪かっただけなんだよ。
それでふっかもいろいろ考えてくれて、一人の時間作るって選択してくれたの。
ごめんな、稜哉。俺らのことで家族にも迷惑かけて。」

「いや、照くんは悪くない…なんだ、そっか…いやなんだもおかしいか…。」




ホッとした様子の稜哉に、辰哉も岩本も優しく微笑む。
普段の辰哉ならここで必要以上に稜哉に絡むだろうが、理由も理由だったからか、「ごめんな」と一言伝えるだけだった。




「そりゃ、無期限だわな…。」

「でも近々全員で話す予定なんだよ。その日に解決できるかはわかんねェけど…まぁ、もうちょっとだけ待ってて。」

「稜哉も頑張りすぎなくていいから。もし限界きたら言って、すぐふっか帰らせるから。」

「なんで一回照を経由すんの？笑」




「大丈夫、"約束"したし。」




岩本は稜哉の言葉に首を傾げたが、辰哉は満足気に笑う。

幼い頃、父親と交わした男同士の約束は今も稜哉の中にきちんと刻まれていた。

「家族は自分達で守る」という約束が。




打ち合わせの時間が来そうということで、岩本と辰哉はその場を後にしようとした。




「待って。」

「ん？」

「…ごめん、なさい。」

「…ふは笑
いーよ、俺も悪かったし。ごめんな。」




ようやく誤解も解け、この日の1週間後には無事、辰哉は自宅に帰ることになった。


だがその間、最悪なことに辰哉のホテル住まいが週刊誌にリークされ、あらぬ事も書かれる始末。

メンバー間のゴタゴタに加えて、イメージダウンに繋がりかねない記事への対応で、辰哉は疲労困憊の中、自宅へと戻ったのだった。





「記事出る前に誤解解けて良かったな。じゃなかったら危うく蹴り飛ばすとこだったよ。」

「親父に向かって物騒だな！！笑」





Fin

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