深澤家の元旦の過ごし方 ページ14
(公表後のとある年)
＿＿＿…
事務所タレント総出のカウントダウンコンサートを無事終え、出演者達が帰路につくのは夜中の2時を回る。
中には、そのまま元日の生放送に向けて仕事に向かうタレントもいる。BASAL-ACTも昨年まではそのうちの1グループだった。
だが今年はバラエティ担当の山外や山代以外は、元日はオフとなっていて、正月早々テレビにグループ名を売り込んでくれるその二人を、他のメンバーは手厚く労った。
「＿＿＿じゃあすみません、お先に失礼します！」
先輩と話し込んでいた稜哉は、マネージャーが視界に入るとそう言って荷物をまとめて楽屋を後にした。
少し足速になるのは、疲労の蓄積した体を1秒でも早く休めたいという気持ちと、"相乗り"の相手となる人物より先に車に乗っていたいという気持ちのせいだろう。
馴染みのある車のドアが開けられると、その相手はすでに席に座っていて、窓に頭を預けながら浅い眠りに入っていた。
「…お待たせしました。」
「ん…、全然？さ、帰ろ帰ろ…。」
父親である辰哉の隣に座った稜哉は、シートベルトを締めて運転手に「お願いします」と一言。眠気で頭が回ってないのか、辰哉もそう言ったのだがあまり呂律が回っていなかった。
そして、車は目的地に向かって発車した。
「ッー！…まじで…体力、落ちたわ…笑」
「調子乗ってバク転なんてするからだろ、」
「いやいやぁ…、稜哉がバク宙挑戦するならさ？
前座よ、前座。」
「ベテランのバク転見て、"カッコいい！"より"腰が心配…"ってファンに言わせるの深澤くんだけだよ、って、」
「だれ情報よ、それ笑」
「樹くん。」
「心配されてんだ〜、おれ！笑」
そう言って辰哉は大きなあくびを一つして、眠たい目を擦る。
カメラが回れば、いつだって彼はアイドルとしての佇まいを全うするのだが、プライベートになってしまえばこのように"しっかりと歳を重ねた人"になってしまうのだから、老いというのは恐ろしい。
そんな事を考えながら、稜哉は返信していない大量の"新年の挨拶"を、車が止まるまで丁寧に返し続けた。
閑静な住宅街に車が停車した頃には、辰哉はいびきをかきながら夢の中に、稜哉はそんな辰哉をカメラに収めて楽しんでいた。
父親を叩き起こした稜哉は、二人分の荷物を率先して持ち、辰哉と共に車を降りた。
リビングの明かりがついている自宅へ。
珍しく、辰哉と稜哉。二人揃っての帰宅となった。
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あのん(プロフ) - えーパンダさん» 返信が遅くなりました🙇♀️素敵なお言葉ありがとうございます！おかげさまで無事完結できました☺︎ (7月21日 21時) (
レス) id: e371a31c4d (このIDを非表示/違反報告)
あのん(プロフ) - りかちゃまさん» 返信大変遅くなりました💦お付き合いいただきありがとうございました！スピンオフもよろしくお願いします☺︎ (7月21日 21時) (レス) id: e371a31c4d (このIDを非表示/違反報告)
あのん(プロフ) - なつさん» 返信大変遅くなりました🙇♀️お付き合いいただきありがとうございました！ご期待に応えられずすみません💦今更ながら、何か還元できればいいんですが…笑 スピンオフも、よろしくお願いします！ (7月21日 21時) (レス) id: e371a31c4d (このIDを非表示/違反報告)
あのん(プロフ) - じゅさん» 返信が大変遅くなりました🙇♀️最後までお付き合いいただきありがとうございました！しれっと再始動しておりますので…笑 よろしくお願いします！ (7月21日 21時) (レス) id: e371a31c4d (このIDを非表示/違反報告)
あのん(プロフ) - ゆめさん» 返信が大変遅くなりました🙇♀️最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました！いつでも稜哉くん達がお待ちしてます！笑 (7月21日 21時) (レス) id: e371a31c4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あのん
| 作成日時：2022年4月25日 18時
