私がこの世でいちばんです (ページ17)

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ーside CELIー

手当てをしてもらってから楽屋に戻ると、そこには崩れ落ちて号泣するオカマが居ました。

『えっ、何？どうしたの。』

マカ「ひっく、ちょっと目離したスキに、い、衣装がっ。ごめんなさぁぁあいいい！」

そこにあったのは、切り刻まれた衣装のスカート。
ボディースーツの上に着る予定だったものだ。

うわぉ。やべーやつじゃん。

『トップスは？』
マカ「被害はないけど、、、コレだけじゃ露出がありすぎるもの。。」

うーーん、、、
『ボディースーツだけじゃキツいかな？？』

エナメル素材の真っ赤なボディースーツは水着のような形をしているから、言い方は悪いが一応、下は隠れる。

マカ「キツいに決まってるでしょ！身体のラインが出過ぎるもの、キツいわよ！一気に19禁よ！」

イラッ

キツいキツいってさぁ、、、それってつまり、私のボディラインがキツいって言ってる...？

ゆらり、

マカ「な、なによ。」

『ねえ、私のこのスーパー美しいスタイルに出過ぎるもクソもないんですけど。』

もういい、絶対これで出てやる。

マカ「何言ってるのよ！ほら、返しなs」
『いーやーだーー！！絶対にこれ着て出てやるから！もう決めたから！！』

衣装を引っ掴むとダッシュで更衣室に篭り、急いで着替える。

ドンドンッ
ーCELI！！！開けなさい！！

ガチャ

『ふふん、どうよ。』

マカ「、、、。」

舞台裏へ向かう廊下。

真っ赤なロンブーツを鳴らしながら歩いていると、通り過ぎる人々がみんな振り返る。

途中、こちらを見て目を丸くするBTSのメンバー達とすれ違ったが、目もくれてやらない。
私はいま高嶺の花だ。

MC「さあ、続いては皆様お待ちかねのこの方です。
突如彗星の如く現れた、超大型新人CELIさんが、本日TV初登場です！！いやぁー、楽しみですねぇ。」

MC「はい！あの強烈なデビューライブ！皆さん見てない方は居ないんじゃないですかね。」

MC「本日はファーストシングル ONE and ONLYを披露していただきます。それでは、どうぞ！」

音楽が始まる。

照明が明るくなった途端、がざわついたのが分かった。

挑発的な目でカメラを見つめる。

"CELIは唯一無二の存在落ちたら戻れない底無し沼"

髪をかき上げながら、狂気的な、無邪気な笑顔で笑った。

(数ヶ月後、この日の衣装をmamamooのファサが着用し、再び話題になる事となる。)