ほんのよる【本紹介】 (ページ5)

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ぼくのメジャースプーンページ5

ぼくのメジャースプーン(小説、ミステリー)

皆さんどうもこんばんは。みどりがめ。です。
今回ご紹介するのは、｢ぼくのメジャースプーン｣です。
突然ですが、あなたは｢生き物係｣をやったことはありますか？もちろん歌手ではなく、係活動の方です。好きだからやっていたという人もいやいややっていた人も両方いると思います。主人公のぼくは、そんな「生き物係」になったのです。

生き物係は一人ではありません。ぼくはふみちゃんと一緒でした。ふみちゃんはめがねをかけた女の子。いつも本を読んでいて、頭がよくて、おしゃべりで、ぼくが一番いいと思っている女の子です。あなたのクラスにもふみちゃんのような女の子が一人くらいいるかもしれませんね。この物語はふみちゃんとの思い出から始まります。

ふみちゃんとぼくは幼なじみで、小さい頃から一緒でした。ある日ふみちゃんはお稽古のピアノの発表会で緊張してとてもピアノが弾けない状態に陥ってしまいまそのときそばにいたぼくは、ふみちゃんにある「言葉」をかけてしまいます。その声の力はふみちゃんを良いようにも悪いようにも変えてしまいました。
そしてぼくはそれ以降その声を話すのを禁じられます。事件そのものも忘れ、ふみちゃんとぼくが小学五年生になったとき、事件が起きたのです。

題名に入っているメジャースプーンとは、材料(主に液体)を量るための調理器具です。料理する人にはなじみ深い器具です。作中ではぼくが事件の犯人の罪を量りとる、と言う意味で使われます。あなたは自分の心の中のメジャースプーンでどんな罪を求めるのか、ぼくと比べながら読むのもおもしろいですよ。

この本の作者さんは辻村深月さんという方です。辻村さんはかがみの孤城の作者さんと言うことでご存じの方も多いのではないでしょうか。この本は2006年に書かれた本なのでずいぶん昔から執筆をされていたということみたいですねー。

この本は文字も二段重ねで思ったよりどっしりとした話なので文字慣れしていない方には向かないかもしれません……。でも、もし時間とこころの余裕と財布の余裕(笑)があれば一度是非読んでいただきたい本なので、ご紹介させていただきました。

おやすみなさい。いい夜を。