・ ページ10
いつになったら私はこの王さまの襲撃に対抗し得る武器や防具を得ることが出来るのだろうか。
「答えて、ちゃんと聞かせて？」
「き、らい…っ…！
…かむの、も言われん、っのも…」
「素直じゃないなぁおまえ」
「お得意の、妄想すればいいじゃん…っ」
掌の目隠しを解いた王さまがこちらを見て微笑む。イタズラっぽく笑うその顔に私はそんなに強くない。なんだか恥ずかしくなってしまうから。何気ない普段の生活に隠れたその顔を時折前触れもなく見せるものだから、前準備もしていない心臓には本当に悪い。でもそう言おうが奴がやめるわけがないから、絶対に屈服して恥を晒すものか、と強情でいるわけだ。
「おまえが書いたシナリオ、ちょっと意外だった」
「なんだ。またゴミクズ文才とか言うのか」
「違う違う。
確かにお前の言葉選びはよく鼻につくけど」
「ハッハッハ、相変わらず一々うっぜぇ」
抱き寄せるように腹に回った腕。
後ろでわはは、と笑うその様子に眉間にシワがよる。いけない。若くしてシワが出来てしまう。この前嵐君にそう言われたばかりじゃないか。若干の怒りと呆れで先程までのムード感が一気に消え去る。
「ただ、おまえからおれが
こんな風に見えてるんだなーってよく分かった」
「それはどういう…」
「おまえ、やっぱりおれのこと大好きだなー」
やれやれと言うように諭される。
何、わかったような口を聞いているんだ。
「はぁっ！？別に、んなんじゃ…っつかシナリオはお前の美点を100倍増しにしてできた話だから
王さま自体はゴミクズみたいなもんだからな！」
「ゴミクズ文才に言われてもなぁ」
「あー！やっぱ言ったなてめぇ！！」
「うん。ベッタベタのストーリーだったから
あんまり面白くなかった」
「んだと新曲燃やすぞコラ！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 628人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「あんスタ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
眠井さん(プロフ) - 更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2020年2月26日 1時) (
レス) id: 572cac2bfb (このIDを非表示/違反報告)
まえむ - 続きが見たいです！更新待ってます！ (2019年12月30日 1時) (レス) id: 572cac2bfb (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - お願いします！ あっ、でも無理はしすぎないで下さいね。お体にお気をつけて。応援してます！ (2018年4月20日 18時) (レス) id: adf71d9ee3 (このIDを非表示/違反報告)
かきのたね(プロフ) - お二人共コメント返信遅くなりすみません！ぜひやらせていただきます！ (2018年4月20日 11時) (レス) id: 927894499b (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 合コンネタやってほしいです！リクエストでいいですか？ (2018年4月19日 22時) (レス) id: adf71d9ee3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かきのたね
| 作成日時：2018年1月2日 23時
