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「なにこれ」
「知らん。でも面白いな!」
「いや、面白いで片づけんなよ!!」


お互い冷静になるべくコーヒーと軽いお菓子を用意して、更にリラクゼーションとして今しがたスピーカーから音楽を流している。
ドビュッシーの夢、月の光…エリックサティのあなたがほしい、ジムノぺディ…そろそろ眠くなりそうだ。そう思ってハッとする。日の光に照らされてうとうとしていると、無意識に倒れて尻尾を揺らしている。
これでは本当に猫みたいだ。さてどうしたものか。この耳見事にちゃんと生えている。
しかし私にはこの耳をはやせるような奇たる体験に覚えはない。
一体何があった。誰かに薬でも盛られたか。いや、某江戸川少年でもないんだから私にはこんな奇想天外に巻き込まれる事件はやってこない。
王さまは例外だ。何せ私より奇人みたいな男だ。これからこの耳やら尻尾を何とかしなくちゃならないと必死で考えているのに、今の気持ちを大事にしたいからと曲をかきだしていく。
頭から泉のようにわき出るメロディーが足早にかけていくそうで。


「…んー。
そういやこの耳とかって感覚あるのか?」
「ひぅっ!?」

「えっ」


思わず出た声を両の掌ですぐさま塞ぐ。
王さまの綺麗な指が掠めたのは恐らく神経が最も通っているだろう耳。随分過敏になってしまったものだ…恥ずかしい声が出て穴があったら入りたいと心からそう思う。


しかし当の王様は呆れた様子で「急に変な声出すなって」と。
益々顔が赤くなる。最悪だ。やり返してやろうか。いや今は顔も見たくない。早く散って何処かに消えてなくなれ王さま。
そんな思いも届かず。



「可愛い」

「えっ…ちょぉ、なっ…!?」
「おれの好きな声。この耳触っても出るんだな」


突如として肩をグイッと掴まれソファに押し倒される。
同時にその表情から嫌な予感を察した私は今回こそは、と胸板を押して阻止する。
その気になっては困るのだ。今回ばかりはのんきに恥をかいている場合じゃない。しかもこの良く分からない体に何かをしていいものかどうか分からないだろうが。どう伝えようかと思った矢先のこと、私の言葉を待たずに顎を指先で持ち上げて接吻を落とす。

・→←【猫の手も借りたい】※リク



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眠井さん(プロフ) - 更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2020年2月26日 1時) (レス) id: 572cac2bfb (このIDを非表示/違反報告)
まえむ - 続きが見たいです!更新待ってます! (2019年12月30日 1時) (レス) id: 572cac2bfb (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - お願いします! あっ、でも無理はしすぎないで下さいね。お体にお気をつけて。応援してます! (2018年4月20日 18時) (レス) id: adf71d9ee3 (このIDを非表示/違反報告)
かきのたね(プロフ) - お二人共コメント返信遅くなりすみません!ぜひやらせていただきます! (2018年4月20日 11時) (レス) id: 927894499b (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 合コンネタやってほしいです!リクエストでいいですか? (2018年4月19日 22時) (レス) id: adf71d9ee3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かきのたね | 作成日時:2018年1月2日 23時

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