3 side T ページ35
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「フォークで中身を引っかける………引っかける………引っかける」
引っかからない。
「…………よしっ!取れるよ!」
と、言った瞬間ソースで殻が滑ってAのおでこにメガヒットした。
「痛いー!!」
「あ、わざとじゃないんだよ!」
「ちょっと岩田さん」
真希に睨まれた。
「ソースが油っぽいから」
「岩田さん」
「そんなに痛い!?」
「岩田」
「ごめんなさい」
おでこをさするAは、ちょっと笑いながら俺らのやり取りを見てる。
「大丈夫です。ただ、テカりが気になるんで洗ってきます」
席を立ったAの後ろ姿を見届けて
「ほらぁ。別に不純なことしてなかったでしょ?」
「キスも不純だと思うけどね」
付き合ってないんだから。
「本当は、聞いてるんでしょ?今市さんの気持ち」
「知らないよ。俺も段々何考えてるか分かんなくなってきたんだから」
「でも────」
真希は俺の後ろに見えるだろう桟橋に釘付けになっている。
「どした?」
「………今市さん」
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作者名:ぽち。 | 作成日時:2015年10月2日 19時