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少し眠ったからさっきより覚醒した意識と甘えたい気持ちが目を覚まさせた。
ゆっくりと背中を撫でる大きな手と密着した身体に二人きりだと再確認する。

「寝られへんくなっちゃった?」

ごめん、と背中を撫でていた手が止まって顔を覗き込まれる。

「やっと二人でゆっくり出来るから、寝たくないなあって」

素直な私に驚いたのか淡く光る瞳は少し大きく開かれた後、三日月になって嬉しそうな声がした。

「二人のほうがいいん?」

「、、、うん」

「俺も。デートも楽しかったけど、家でAちゃんと二人のときが一番好き」

頬にかかった髪をかきあげられ唇に柔らかい感触がする。
優しく啄むように何度も唇が合わさっていつものキスをして欲しくて彼の身体に腕をまわすと唇が合わさったまま体制が変えられた。
重なった彼の身体の重みを嬉しく感じるなんて、酔いが冷めてないのかもしれない。
エレベーターで絡められる事がなかった舌がようやく絡んで身体は熱くなった。

したい、と離れた唇が耳元で囁く。
余裕の無さそうな彼の声が余計身体を熱くさせて、返事の代わりに自分からキスをした。


優しく肌を撫でていく声に随分と甘やかされたような気がする。
見上げた彼はいつ瞳を見ても優しかった。
甘えたい気持ちをわかってくれていたのか意地悪な事も言わず大好きと腕の中に閉じ込められた身体は、このまま溶かされてしまうんじゃないかと思う程甘く抱かれてわがままを沢山聞いてくれた。

「こんなことAちゃんに出来るの、俺だけやで」

そんなの当たり前の事なのにと返事をしようとしても、与えられ続ける刺激のせいで言葉にならず上手く返事は出来なかった。


--------------------

「昨日俺が来てなかったらどうしてた?」

あのまま送られてた?それとも二次会に行ってた?と遅めの昼食を済ませた後唐突に聞かれて言葉に詰まる。

(どうしてたんだろ...)

送られていた事はまず無い。
だって二人きりには絶対になりたくなかったから。

「先輩がいるしとりあえず二次会に行ってたかなぁ?」

なんでそんなこと聞くのかがわからなくて段々と声が小さくなる。
正解がわからない。

「もっとみんなに甘えたらいいんやで」

もうあいつらにヤキモチは妬かへんし、と少し気まずそうに視線を逸らされた。

「迎えに来てって言うたら、みんな喜んで行ってたよ」

だからもっと我儘を言って頼ればいいと優しく笑う彼とみんなの気持ちが嬉しくて胸がいっぱいになった。

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設定タグ:歌い手 , 浦島坂田船 , センラ   
作品ジャンル:恋愛
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あーりん(プロフ) - lonleyさん» コメントありがとうございます!やっと書き始める事ができたのでのんびりにはなると思いますが読んで頂けると嬉しいです★ (2019年7月11日 23時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - ふらわぁさん» 気味悪さを表現したかったので、最高の褒め言葉ですwありがとうございます!笑 (2019年7月11日 23時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
lonley - すごくおもしろかったです! 坂田くんver.気になって仕方ありません!! これからも頑張ってください! 応援してます! (2019年7月10日 21時) (レス) id: 39388112b7 (このIDを非表示/違反報告)
ふらわぁ(プロフ) - おかえりってところでゾクってしましたw (2019年7月10日 20時) (レス) id: c190ba3ed4 (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - もえかさん» コメントありがとうございます!どちらも読んで頂けて嬉しいです( ;__; )今後もよろしくお願いします! (2019年7月7日 16時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あーりん | 作成日時:2019年6月19日 6時

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