妖たちと暮らす家４

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「Aちゃん、久しぶりに女子ランチしようって！行ける？」

浮き足立ってはいけないと切り替えて仕事に励んでいると昼休憩が近くなった11時、隣に座る同僚にこっそり耳打ちされる。

「大丈夫」

ひそひそと上司にバレないよう頷いて少し離れたデスクに座る先輩を見ると、小さく笑ってくれてランチが楽しみになった。

女子社員が極端に少ない分、同じ課の女性陣と他の会社はどうか分からないけれど随分と仲が良いと思う。
先輩にあたるお姉さんたちは綺麗で優しいし、憧れの存在でもある。
ゆっくりできる昼休憩とみんなで食べれるランチのためにパソコンに打ち込む手を早めた。


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いつもお昼は時間があれば彼に電話をするけど、今日は急遽決まったランチにみんなで行ってくるねとLINEを入れておくと楽しんでねという言葉とスタンプが送られてきて少し驚いてしまった。

(てっきり拗ねるかと思ってたのに)

ありがとうと送って携帯をポケットにしまうと、いつもみんなでランチをするお店へと向かった。




「Aちゃん、彼氏できた？」

「それ私も聞こうと思ってたー！」

「最近より可愛くなったもんね？」

お決まりのメニューを注文すると綺麗にネイルされた指を頬に当て、どうなの？と先輩たちに質問攻めにされたじろいでしまう。


「な、なんでですか、、、」

聞いてない！と隣で怒る同僚を宥めながら聞くと、口々に見てればわかると言われてしまった。

「幸せそうな顔してるもん」

「、、、そう見えますか？」

いいなぁ、と呟いて私を見る先輩たちを見るとみんな頷いてくれた。

「理不尽に怒られること沢山あるけど、今までなら次の日もしょんぼりしてたのにしっかり仕事してるじゃない？」

「仕事出来てなくてすみません、、、」

顔に出やすいんだよね、と反省していると慌ててそうじゃないの、と先輩は首を振る。

「切り替えれるようになったんだなぁ、成長したなぁって先輩としては嬉しかったんだけど」

「携帯見てたまに嬉しそうにしてるし」

「あー、励ましてくれるいい彼氏が出来たんだなぁって思って」

違う？と優しく先輩たちは笑顔で私の顔を見る。
頑張ってるなぁ、えらいねと頭を撫でてくれる彼を思い出して言葉に詰まると先輩たちは当たりだ、と楽しそうに笑った。

「今度詳しく教えてよ？」

ぷく、と膨れる同僚に頷くと午後も頑張ろうと久しぶりのみんなで過ごすランチをお喋りしながら楽しく過ごした。

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