117:さかた ページ31
多数の社員が急に休んで仕事量が増えた為かことある事に嫌味を言う上司を交わしながらもようやく残業が終わって帰路につく。
(イライラするなぁ...)
お喋りをする同僚がお休みで黙々と仕事をしていたからか今日あまり口を開いていない。
軽い嫌味を言われている間、また訪れていた三人が窓の外で上司と私を見つめていた。
うらたんは黒い爪をいつでも弾けるぞ、というように笑いながら準備していたし、さかたんも杖を出してクルクルと回していて目が合うといつやる?とでも言いたげに首を傾げた。
まーしぃはさかたんの後ろで真剣な顔をして拳銃を構えて上司に焦点を合わせていたから慌てて首を振るとみんな残念そうな顔をして姿を消していった。
あの時だけは少し笑ってしまったけど。と思い出し笑いで少し気は紛れたけど悶々とした気持ちは晴れない。
甘い物でも買って帰って彼に聞いてもらおうと帰る旨を伝えるLINEを送ると、すぐに気をつけてねと返信が来た。
最寄り駅を降りて彼に電話をかけようと携帯を取り出していると、Aちゃんと呼ぶ声がした。
「?」
辺りを見回すとさかたんがいて、ここだと目立つからあっちにいこうと人気の無い駅の端に向かって歩く。
「どうしたの?」
「もう大丈夫なん?」
大丈夫だよと言うと良かった〜、とほっとした声を出してくれたから、ありがとうとお礼を言うと今日のは大丈夫だったのかと聞かれる。
「今日?、、、あ、怒られてたわけじゃないよ」
「ほんま?なんか微妙そうな顔してたから、てっきり怒られてるんかと思って準備しちゃった」
みんなもやる気だったとさかたんは笑う。
「お休み貰って嫌味を言われてただけ。ありがとうね」
「嫌味って、、、。センラが言うてたけど、インフルエンザって絶対休まないとあかんのやろ?」
まだ三日しか経ってないとさかたんはきょとんとしている。
「そうなんだけど、うちの会社ちょっと変だから。イライラしたから帰ったらセンラに話聞いてもらおうかな」
「センラに話すとイライラせーへんくなるん?」
なんで?とますますきょとんとしているさかたんの顔に笑ってしまった。
「センラに聞いてもらうと元気になるよ」
「へー、、、?」
ふーん?と首を傾げるさかたんと小さな声で話していると携帯が鳴る。
「あ、センラだ」
「僕と話してたら怒られるね。もう行くから、気をつけてね」
ばいばい、と手を振るとさかたんは姿を消した。
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あーりん(プロフ) - ふらわぁさん» 発狂だなんてありがとうございますw出来る時になるべく更新するようにしているのでこれからもお付き合いお願い致します★ (2019年6月18日 5時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
ふらわぁ(プロフ) - もう、更新早めで発狂してました (2019年6月17日 19時) (レス) id: c190ba3ed4 (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - 白雨さん» 白雨様ー!ありがとうございます!m(_ _)mキャラクター崩壊も甚だしいですがこれからもよろしくお願い致します! (2019年6月17日 16時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
白雨(プロフ) - 赤星になりましたね!おめでとうございます〜!これからの展開も楽しみにしてます(*´艸`) (2019年6月17日 11時) (レス) id: 7f0c200b78 (このIDを非表示/違反報告)
あーりん(プロフ) - ふらわぁさん» ありがとうございます!深夜更新が多いのでご迷惑をおかけするかもしれませんがお付き合いよろしくお願いしますm(_ _)m (2019年6月16日 23時) (レス) id: 509e058229 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーりん | 作成日時:2019年6月9日 16時