325km【東海オンエア】

#08 ページ8

.



てつやくんと久しぶりの再会をして2週間



『真弥ちゃん何か最近浮かれてなーい？』



｢え！？浮かれてなんか無いですよ！！｣



仕事終わり先輩と飲みに来た。週一の楽しみでもある。



『浮かれてるよ、何か携帯見る回数も増えたし最近いつもより笑ってる気がする！』



『彼氏でもできた？隠さないで言っちゃいなさいよー』



｢か、彼氏なんていませんよ！｣



目の前のハイボールで動揺を一気に流し込む



『だって最近周りの人達も真弥ちゃん可愛くなったーって話題だよ？好きな人とか出来たの？』



｢彼氏もいませんし好きな人もいません、｣



ポテト1本口にほおりこむ。



彼氏とか好きな人とか私には無縁な話。



ブーブーブーブー



携帯画面に映るのはてつやくんの文字



『電話。出ないの？』



｢あ、ちょっとすいません！｣



居酒屋の外に出て一息深呼吸。


｢も、もしもし！！？｣


て｢あ、出た。仕事だった？｣


｢い、今先輩と飲んでる｣


私なに緊張してんの、


て｢あーごめん。電話。｣


｢大丈夫だよ、てつやくんこそ撮影とかは？｣


て｢もう終わってみんなも帰った。そしたら何か急に真弥ちゃんの声聞きたくなった｣



こういう所だ。
サラッとそういうキュンとしちゃうような言葉をかけてくるから私もやけにドキドキしちゃうんだ。



て｢真弥ちゃん今度東京に会いに行っていいかな？｣



こんなこと言われて断る理由なんて見つからないよ…



｢い、いいよ…｣



て｢じゃあ来週の週末行くね、飲み楽しんで。おやすみ｣



｢…おやすみ、なさい｣



プチッと切れた画面を見詰めて余計にドキドキする。



｢来週…｣

#09→←#07

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す