もっと自由に ページ19
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《オマエは一々くだらんことを考え過ぎだ。オマエの思考に干渉すると、俺の方が疲れる》
『……はあ?』
宿儺の言葉を聞き、私は素っ頓狂な声を出した。
俺の方が疲れるって、なら干渉してこなければ良い話じゃないか。
……て言うか、ずっと思ってたけどなんでコイツは私にこだわるんだろう。
あの時私に態々呪力を分けた理由も、結局何一つ聞いていない。
《小娘、試しにあれに向けて呪力を放ってみろ》
『……あれって、缶ジュースのこと?』
簡易的に用意された机の上に置いてあった缶ジュースは、先生が差し入れだとか言って置いていったものだ。
宿儺は私に、それに向けて呪力を使えと言っているのだろう。
でも私にはできない。そもそもまだ不慣れだし、呪力をコントロールすることもできていないんだ。
『いや、無理でしょ。私呪力操作以前に、呪力を使うことすらできないのよ?』
《できるできないの話ではない。一度その思考を捨てて、自由になってみろ。俺を呪うと抜かした時の様に……》
真に受けて良いのかは分からないが、私はアイツの声に促されるよう自身の手を少し離れた場所にある缶ジュースへと向けた。
宿儺を呪うと言った時……それはたぶん、学長との面談の時のことだ。
あの時の、鼓動が脈打ち体の奥から何かが湧き上がってくるような感じ。
私はその感覚を思い出しながら、自分の指先に集中し力を溜める。
《そうだ、そのまま集中を切らすな。力を感じ続けろ》
アイツの声と共に、感覚が段々と研ぎ澄まされていくのが分かった。
パンダくんと鍛錬していた時には感じなかった、張り詰めるような力の形が徐々にあらわになっていく。
これが負のエネルギー……本来のあるべき呪力の形。
_________“今だ、放て”
『ッ……!!』
その合図に従い、私は感じていた呪力を指先を基準に解き放った。
……すると、缶ジュースはガシュッという鈍い音と共に変形し中からオレンジ色の液体がドロドロと流れ出てくる。
潰れた缶ジュースを目にした私は、驚きのあまり目を見開いて凝視した。
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いか焼き - さ い こ お です!この話マジですこ… (2022年7月4日 2時) (レス) @page50 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
すみれちゃん - 続編決定…!ありがとうございます泣 (2022年2月27日 1時) (レス) @page50 id: 1871179020 (このIDを非表示/違反報告)
AG2(プロフ) - タイトルに目を惹かれ読んでみたらめちゃくちゃ面白かったです……!今後どうなるかとても楽しみ……!更新頑張ってください!! (2022年2月8日 7時) (レス) id: 382d4af167 (このIDを非表示/違反報告)
ハリネコ - 更新してくださる事が嬉しいですっ!これからも、作者さんのペースで頑張って下さい! (2022年2月3日 23時) (レス) @page27 id: 690aee62a7 (このIDを非表示/違反報告)
mithukoaaa0306(プロフ) - 面白すぎて一気に読んでしまいました! (2022年1月30日 2時) (レス) @page8 id: 96b8b42efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瀛 | 作成日時:2022年1月29日 15時