碧眼 ページ13
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「……あ、いたいた。A、ちょっとおいで〜」
それからというもの、私は二年生の皆と良好な関係を築きながら平和な毎日を送っていた。
パンダくんの指導のもと、体術の基礎から学びやっと体も思うように動くくらいにはなってきたのだが、如何せん呪力のコントロールだけは思うようにいかない。
そんな話を聞き付けた五条先生が私の元にやって来たのは、私が編入してから2週間ほど経ってからのことだ。
「パンダから聞いたよ。呪力が思うように使えないんだってね」
『ああ、パンダくん先生に伝えてくれたんですか』
放課後、夕日が差し込む空き教室で先生と向き合いながら対話する。
最近は改まって二人きりで話す機会が少なかったので、この雰囲気は少し懐かしい。
「それで、今どんな感じ？」
『……呪力ってものの存在は、なんとなく理解できてるんです。でも、それを拳に乗せるっていうのがいまいち分からなくて』
……と言うか、分からないというより乗らないの方が正しいのかもしれない。
呪いは人間の負の感情から湧いてくる。
だからこそ、呪力をコントロールするには自分の感情を常日頃から一定にすることを求められるのだとパンダくんは言っていた。
怒り、憎しみ、恨み、悲しみ……そんなストレスを感じながらも、あくまで動じないことが呪力コントロールにおいて最重要事項なんだそう。
負の感情が増している時は必然的に呪力の量も上がるが、それにより消費量も著しくなる。
そのため呪力を使い果たしてしまう危険性があるらしく、呪術師として成長するためには早いところコントロールの方法を身に付けておきたい。
でも、いくらやったって呪力を表に出すことができないのだ。
『一瞬ボワって、体の中で滾る感覚はあるんですけど』
「……滾る？」
私の言葉に、五条先生は訝しげに首を傾げた。
それから何か考えるように、彼は珍しく腕組みをする。
『もしかして私、今何かまずいこと言いました……？』
「いや、そういう事じゃないんだけど……少し気になることがあってさ」
彼はそう言うと、おもむろに組んでいた腕を解き自身の目隠しに手を触れてするりとそれを下に降ろす。
いつもの厚くて黒い目隠しが外され、現れたのはまるで青空を閉じ込めたかのような美しい瞳に、中性的な長い睫毛。
「とりあえず、今からいつもと同じように呪力を拳に込めてみてよ」
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いか焼き - さ い こ お です！この話マジですこ… (2022年7月4日 2時) (
レス) @page50 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
すみれちゃん - 続編決定…!ありがとうございます泣 (2022年2月27日 1時) (レス) @page50 id: 1871179020 (このIDを非表示/違反報告)
AG2(プロフ) - タイトルに目を惹かれ読んでみたらめちゃくちゃ面白かったです……！今後どうなるかとても楽しみ……！更新頑張ってください！！ (2022年2月8日 7時) (レス) id: 382d4af167 (このIDを非表示/違反報告)
ハリネコ - 更新してくださる事が嬉しいですっ！これからも、作者さんのペースで頑張って下さい！ (2022年2月3日 23時) (レス) @page27 id: 690aee62a7 (このIDを非表示/違反報告)
mithukoaaa0306(プロフ) - 面白すぎて一気に読んでしまいました！ (2022年1月30日 2時) (レス) @page8 id: 96b8b42efc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瀛 | 作成日時：2022年1月29日 15時
