黄昏 ページ50
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「ビフテキッ!」
「シースー!」
前を行く悠仁と野薔薇ちゃんの姿を眺めながら、私は初めて見る東京の淡い夕焼け空を仰ぐ。
棚引く雲は夕日に照らされて、美しい茜色に染め上げられている。
今頃仙台の空もこれほどまでに見事な茜色が広がっているのだろうか。
……それからふと思い立った私は、ポケットに入れていたスマホを取り出しトークアプリの画面を開く。
そこに綴られていた「離れていても私はあんたの友達だから」なんてクサイ言葉に、安堵した私が居た。
実際、いつ会えるかなんてもう分からない。次に会える約束すらしてあげられないことに虚しさを覚えるが、数少ない友人に迷惑をかけるのはもっと嫌だ。
《同士などとくだらないな。オマエはそれが本物の
『……さあね。他人の心の内なんて、私には読めないわ』
ボソリと他に聞こえないくらいの声で呟いた私は、自らの手を真上に広がる茜色へ向けて透かすように広げる。
今の私には、宿儺の声も線路を過ぎ去る列車の音も心底どうでも良かった。
ただ私は、この
『別に、送られてきたこの言葉が偽善だって良いのよ。あんたに何を言われようが、私はそれを受け止めてみせるから』
私は「ありがとう」というスタンプだけをトーク画面に送信してから、再びスマホをポケットの中に仕舞う。
……何かを確実に守るために大切なものを切り捨てる必要があることを知った今の私は、また一つ強くなれているのだろうか。
「姉ちゃん?どーしたんだよ」
『……ううん、何でもない』
悠仁の言葉に、微笑むようにそう答える。
_______運命の扉は、既に開かれた。
あとはこの定めを如何にして受け止めるのか、自分と向き合い問い質していくしかない。
……私の、私だけの生き様を、他の誰にも邪魔されないように
ただひたすらに、私はこの不条理な世界を突き進んで行く。
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いか焼き - 好きです!!! 最高すぎます、、、応援してます!今から2を読んできます!楽しみすぎる…! (2022年7月4日 2時) (レス) @page50 id: 5bb1efd8a4 (このIDを非表示/違反報告)
ユナ(プロフ) - 宿儺の声が頭の中で聞こえたらワイある意味死んでう( ´ཫ`)って思いながら見ました←めっちゃ面白いです!!応援してます( ˃ ˂ ) (2022年1月25日 0時) (レス) @page31 id: dce21dc0b1 (このIDを非表示/違反報告)
古椎エゴ(プロフ) - Tomorrowさん» ご指摘ありがとうございます。変換ミスしていたみたいです!知らせていただき助かりました! (2022年1月24日 17時) (レス) id: c3c7b307dc (このIDを非表示/違反報告)
Tomorrow(プロフ) - コメント失礼します。とても面白くて何度も読み返してます!ところでなんですけど、祥子ではなく硝子だった気がします!間違えてたら申し訳ないです! (2022年1月24日 17時) (レス) @page30 id: 81fe567fc7 (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - 面白いです!宿儺推しなのでこの話はとても好きです!がんばって書いてくださいね!応援しています! (2022年1月23日 23時) (レス) id: b974f3c01e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:瀛 | 作成日時:2022年1月22日 17時