109 プルス・ウルトラ！ ページ16
岩石地帯に戻ったらすぐにビスケにキツく抱きしめられて、「何誘拐されてんのよ」ってゲンコツくらった。これぞアメとムチ。ゴンは「Aが無事でよかった。オレだってほんとはキルアと一緒に行きたかったんだけどね」ってわたしを軽く抱きしめてくれた。やさしい男の子は大好きだよ。
「ありがとゴン」ほっぺにキスすると、むずかゆそうに笑った。キルアは「ギリギリセーフ」という顔でこちらを睨めつけていた。あと若干うらやましそうだった。その対象がわたしなのかゴンなのか。両方だろうなうん。
「さて、と。オレはハンター試験を受けてくるな」
「そっか、年明けか。何かごちそうでも作る？ビスケ」
「そうねぇ。スパイスと野菜を肉につめて蒸したりしましょうか。あたしの故郷の郷土料理よ」
「やったー！！！」
「そうだ！くじら島でいつも新年に食べてた特別なおやつがあるんだけど、オレ作ろうか？フルーツとクリームだけの簡単なやつだけど」
「いいね〜！作ろ作ろ！」
キルアがオレもごちそうを食べるまで行かないとごねていたけど「はよいけ」とビスケに蹴りを入れられて、しぶしぶ元の世界に戻っていった。こうしてゴンとわたしは暫くの間みっっちり鍛えられることになった。マジで早く帰ってきてダーリン。筋肉が悲鳴を上げている。人体の限界をこえようとしてる。死線さまよってる。プルス・ウルトラしてる。
「Aはその思考のクセを何とかしなさい。相手は自分より強そうって自分を過小評価するところ。よく言えば謙虚で、悪く言えば卑屈。もっと自分を客観的に見る目を養いなさいな」
「すごい……なんでわかるの？」
「見てたらわかる」
でもねビスケ、トリップ特典にも限界があるって最近気づいてきたんだ。チート悪役令嬢になったわけじゃないから、ハンター試験のときには無限にも思えた能力の伸びしろもなくなってきている。反比例するみたいにゴンとキルアはメキメキと力をつけているのに。これが才能。悔しいとか、そんなの出てこない。ただふたりのそばにいつまでいいのかなと、そう思うだけ。
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ちーちゃん - わざわざお返事ありがとうございます！完結まで楽しみにしています！ (2021年11月14日 17時) (
レス) @page49 id: efb35b509b (このIDを非表示/違反報告)
有希(プロフ) - ちーちゃんさん» ちーちゃん、コメントありがとうございます！最後まで楽しんでいただけるよう頑張ります！次章もよろしくお願いします！ (2021年11月14日 16時) (レス) id: d83879ced4 (このIDを非表示/違反報告)
ちーちゃん - 更新嬉しいです！また頑張ってください！ (2021年11月10日 15時) (レス) @page9 id: efb35b509b (このIDを非表示/違反報告)
有希(プロフ) - yuriori12911さん» コメントありがとうございます。いろいろ確認したところ途中から自動変換機能が外れてしまっていたみたいです何故か。すみません。直しましたのでご報告させていただきます。ご連絡ありがとうございました。 (2021年11月10日 7時) (レス) id: d83879ced4 (このIDを非表示/違反報告)
有希(プロフ) - 無気力に自信が有る人さん» いろいろ確認したところ途中から自動変換機能が外れてしまっていたみたいです何故か。すみません。直しましたのでご報告させていただきます。早とちりして申し訳ありませんでした。 (2021年11月10日 7時) (レス) id: d83879ced4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：有希
| 作成日時：2021年7月16日 18時
