[BL]普通に生活していたらSな先輩に弱みを握られてしまった。

第十八話 ページ20

朝、目が覚めると、見慣れない天井が見える。


ああ、俺風邪引いて先輩の家で介護されてたんだわ。


スマホを起動すると、7:35と書かれている。


辺りを見渡すと、先輩がカーペットの上でスマホ片手に寝ていた。


...俺がベッド使っちゃったからか。


スマホを持って寝ていることに悪寒が走るが、まぁ介護されている身だし良いか。


「ん〜...あ〜...朝から恋人の顔が見られるとは、天国だわ〜...」


『恋人になった覚えはないです。あ、おはようございます。』


ん〜...と呟いて先輩はそのまま目をまた閉じてしまった。


いつもの余裕を見せつける先輩とは大違いで、可愛い、と思ってみたり。


こんなの俺じゃないな、と思い頬を軽く叩く。


あ、熱測んなきゃ、と体温計に手を伸ばし、脇に挟む。


数分待ってピピ...となり、体温を見ると、35.8度。


「おお〜、熱下がったじゃん。倒れたぐらいで１日で治るとは思わなかったな。」


『わ!?せ、先輩!?びっくりした...まぁ、治ったんでしょうね。鼻水も出ないし咳も出ないし。』


「朝ごはん作ってくるから待っててねー」


と、先輩はゆっくりとした足取りで部屋を出ていった。

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